月商700万円を売る高円寺『酒場ニホレモ』。キャッチーな業態づくりがヒットの鍵に
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肌感よりもデータを重視する経営スタイル
出店から6年かけて、メニューはブラッシュアップされているという。開店時からモバイルオーダーを導入し、オーダー数を正確に把握し客の好みを分析してきた。
「肌感って意外と頼りにならないんですよ。このメニューがよく出るなと思っても、実際の数字をみると違うことはよくあります。データを根拠に、注文が入らないメニューは名前を変えたり、入れ替えをして、お客さまの好みに合わせてきました」
今でこそ月商600~700万円で安定しているが、開業初年度は月商300万円ほどから始まり、年を追うごとに少しずつ積み上げてきたのだそう。不利な立地を補うため、Instagramでの集客施策はマストで考えていたという。
「最近では飲食店がInstagramアカウントを運用するのは当たり前になりましたが、6年前はやっているところも半々で、みんな手探り状態だったので差が出やすかったですね。投稿は定型文を利用して、文章よりも美味しそうに見える写真にこだわっていました」
画像を見る集客の要がInstagramだからこそ、提供する料理の盛り付けや見栄えは大切にしている。看板メニューの「おばんざい盛り合わせ」でも使われる小鉢などの器には特にこだわり、中古市場から探し出したものもあるそうだ。
こうして地道な告知を行いながら開店から半年ほど経った頃、JR各駅で配布されるフリーペーパーを皮切りに、いくつかのライフスタイル情報誌などに掲載されたことで知名度が大きく広がった。
「取材をしてもらうために特別なことはしていません。『酒場ニホレモ』という業態がキャッチーでわかりやすいから、編集者が特集を組むときに連想しやすいというのがポイントだったんだと思います」
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