飲食店のデリバリーはロボットが配送する時代に? 楽天が東京・晴海で「楽天無人配送」を開始
楽天グループ株式会社は、11月6日から東京都中央区晴海全域、月島と勝どきの一部において、自動配送ロボットによる商品配送サービス「楽天無人配送」を開始した。2024年3月にUber Eatsがスタートさせたロボットデリバリーサービスに続く形だ。
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楽天、東京・晴海の飲食店で自動配送ロボットによるデリバリーをスタート
楽天グループ株式会社は、11月6日から自動配送ロボットによる商品配送サービス「楽天無人配送」を開始した。東京都中央区晴海全域、月島と勝どきの一部でのサービスで、『スターバックス コーヒー 晴海 トリトンスクエア店』『スーパーマーケット文化堂 月島店』『吉野家 晴海 トリトンスクエア店』の商品を、晴海周辺のマンションやオフィス、公園などの62か所で受け取れる。サービス対応時間は10:00~21:00(店舗によって異なる)だが、雨天でも注文・配送可能で、15分ごとの枠で配送時間を指定できるという。到着予定時刻や自動配送ロボットの現在地も専用サイトで確認可能だ。
同サービスで使用されている機体は、Cartken Inc.が開発し、三菱電機株式会社のグループ会社メルコモビリティーソリューションズ株式会社が同サービス向けに調整したもの。自動走行機能や衝突回避機能を備えている。一般社団法人ロボットデリバリー協会の安全基準に基づく審査にも合格し、自動走行と遠隔監視・操作によって走行するという。楽天グループは、2021年に自動配送ロボットによる配送サービスを実施したほか、多くの実証実験を重ねてきており、飲食業界をはじめとした人手不足に対応できるサービスとして期待される。
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Uber Eatsは2024年3月から日本橋でロボットデリバリーサービスを開始
楽天に先駆けてロボットデリバリーサービスを開始したのが、Uber Eatsだ。2024年3月から東京・日本橋において『ガスト日本橋店』などの商品を、最高時速5.4kmで歩道などを走行してデリバリーしている。機体は楽天グループと同様にCartkenと三菱電機によるもの。断熱性のある約27リットルの積載スペースがあり、料理の温度も適切に保てるという。
これらの自動配送ロボットによる商品配送サービスが始まった背景には、道路交通法の改正がある。2023年4月1日から、公安委員会の許可を受ければ、特定条件下における完全自動運転が可能になった。Uber Eatsはデリバリーロボットへの対応を順次拡大していく見込みだとしている。
飲食業界をはじめとした人手不足や、物流の2024年問題などが各業界での課題となっている現在、ロボットを利用した自動配送サービスは解決策のひとつになるだろう。トラブル時の対応や安全面などの課題も考えられるが、飲食業界においても徐々に自動配送ロボットによるデリバリーが拡大していくことが予想される。
