20~30代女性客が急増中の学芸大学『クワン』。ロスを抑えた“原価3割以下”の日常ビストロ
2017年10月の開業以来、学芸大学で地元客に支持されている隠れ家ビストロ『QWAN (クワン)』。近年は20~30代の女性客が急増し、3部制をとるほどの人気ぶりだ。彼女らのお目当ては、誰もが直感的に「おいしそう!」と感じる料理の数々と、リーズナブルな価格設定のワイン。お値打ち感を維持しつつ原価率は3割以下に抑えるメニューづくりのテクニックを、オーナーシェフの岩田優介氏に伺った。
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全品2,000円以下。日常使いのビストロを貫く
白とウッドを基調としたナチュラルな雰囲気の『クワン』。いかにも女性が好みそうな雰囲気だが、出てくる料理は皿一面にぎっしり敷き詰められた魚介のカルパッチョに、山盛りのサラダ、豪快なタリアータなど、男性的ともいえる無骨なビストロメニューが中心だ。
しかも、選択肢が実に多い。グランドメニュー60品に加え、壁にずらりと貼られた日替わりメニューが常時20~30品。日替わりメニューのほとんどは季節の食材を使った料理で、一期一会の楽しさもある。
サラダやポテトは500円~、メインディッシュでも1,150円~1,850円で、全メニューが2,000円以下。「これでも、だいぶ値上げしたんです」と岩田氏がいうワインは、グラス600円~、ボトル3,000円台という値付けだ。開業以来、「地元の人が普段使いできる店」をコンセプトに掲げており、客単価4,000~5,000円は界隈ではリーズナブルな部類だろう。
子供の頃から料理をするのが好きで、高校生の頃には自分の店を持ちたいと考えていたという岩田氏。居酒屋でのアルバイトをきっかけに料理の道へ進み、専門学校卒業後、地元のピッツェリアで約5年修業。その後、本格的にイタリアンを学ぶため25歳で上京し、アロマフレスカグループのカウンターイタリアン『エッセンツァ』でシェフを務めたのち、独立を見据えて選んだのが東京・目黒の繁盛店『立飲ビストロシン』だった。
