新宿横丁内で坪月商94万円。『琉球チャイニーズ シシシ』の“目的客を増やすメニュー”とは?
琉球×チャイニーズに、動画を撮りたくなる仕掛けをプラス
そうした経験を活かし、『琉球チャイニーズ シシシ 新宿本店』では、倉橋氏が得意な点心を活かし、餃子と春巻きをメインに、沖縄の要素を取り入れた料理を提供する。グランドメニューは35品。人気は餃子、麻婆豆腐、炒飯、春巻きといった王道の中国料理だが、そのどれにも話題になるようなひと工夫を凝らしている。
たとえば餃子は、沖縄県産のあぐー豚を餡に使って肉の旨みを強調し、つけダレは沖縄県産の雪塩、きび糖、シークワーサーを小皿で提供。まずはそのまま、次は塩で豚の甘みを味わってもらい、最後にシークワーサーを絞り、塩と砂糖を混ぜてつけて食べてもらうという趣向だ。
また「海老春巻き」は、エビをぎっしり詰めてごちそう感を高め、細長く巻いてペーパーに包んで手渡しで提供する。その絵図がSNSで受けて、人気メニューになったという。ほかにも「カーリーフライドポテト」では、沖縄でおなじみのカールしたポテトを使い、「人参ムーチョ」では、沖縄の家庭料理であるニンジンしりしりと、スナック菓子を混ぜて提供する。
「餃子も春巻きも、お客さんとの接点を増やすために考案したメニューです。ただ沖縄食材を使ったり、沖縄料理と組み合わせたりするだけでなく、いかにして動画に撮って拡散したくなるような体験を盛り込めるかを意識しています」(倉橋氏)

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