丸の内『味坊之家』が初月売上1,100万円越え。「屋台×ガチ中華」でオフィスビルでも大盛況
女性ウケを狙い「中国東北料理+飲茶」。中心価格帯1,000円以下で値ごろ感演出
料理は本店の『味坊』同様、自社で輸入卸も行う羊肉を使った「中国東北地方の家庭料理」がメインだ。スパイスたっぷりの「ラム串焼き」をはじめ、「ラム肉と長ネギ塩炒め」1,200円)や3種のタレで味わうボリュームメニュー「骨付きの茹でラム」(1,500円)などをラインアップする。
これに加えて、女性客の需要を見越し「飲茶」も追加。広東料理がテーマの系列店『宝味八萬(ほうみはちまん)』で仕込んだ人気点心のほか、「アボカド海鮮春巻き」など点心師が店内で包み上げる同店オリジナルメニューもある。盛り合わせなど大皿料理もあるが、小皿料理が中心で少人数利用や注文しやすさを重視しているようだ。

ハチノス、牛肉の醤油煮、豚耳、干し豆腐の醤油煮、味玉、揚げピーナッツが盛り合わせになった「味坊のワインプレート」(1,000円)、名物の「ラム串焼き」(2本/500円)、ナチュラルワインはグラス500円、ボトル3,500円~
料理は全36品。前菜、飲茶、麺・飯、一品料理という4カテゴリそれぞれに担当の料理人(常時約6人)を割り当てることで、37.5坪、最大102席の注文にも対応できるようにしている。ホールスタッフは常時4〜5人だ。
「物価高の影響が大きいアルコールは、品数を絞り在庫管理をしやすくしています」と梁氏。ビール(680円~)やハイボール(450円~)、サワー(420円~)や焼酎(グラス450円)に加え、既存店同様に「中国の白酒 3種類飲み比べ」(350円)や「甕出し紹興酒」(グラス500円)もそろえ、冷蔵庫にはナチュラルワインを十数種類並べている。
またオフィスビルという立地も生かし、宴会需要を見込んだコースメニューも展開。4,000円と6,000円の2コース展開で、それぞれ+2,000円で飲み放題をつけられる。梁氏の目論見通りコースも人気で、3月末時点で5月までコースの予約が入っているという。
一方ランチはデイリーで使いやすい1,000~1,200円の価格帯で、中華定食を週替わりで振舞う。平日ランチだけで1日平均220~250人が来店、客単価1,100円計算として1日でランチ売上は約27万円にものぼる。「クオリティを維持しつつお店をまわすことが先決なので、ランチはイートインのみのスタートですが、お客さまニーズに応えるべく今後オペレーションが安定してきたら、テイクアウトのお弁当販売も始めたいですね」と梁氏は考えている。
現在ディナーの客単価は約2,500円で、1日平均2回転、売上は約20万円。月商は1,140万円に着地すると予想している。
