飲食店ドットコムのサービス

学芸大学『リ・カーリカ』の新業態『TUTU』。フォカッチャサンド×ワインで坪月商33万円!

LINEで送る
Pocket
follow us in feedly

ワインサロンのイメージで、店内はスタンディングのみに

画像を見る

「ラボ」の存在により、狭小でもクオリティの高い料理を実現

店舗があるのは、高架下の中で「GAKUDAI PARK STREET」と呼ばれる、新刊・古書の書店やフラワーショップ、飲食店など感度の高い店が並ぶ区域。『TUTU』はその中でも狭小の8坪の店舗で、テラスを加えると約12坪となる。

「新業態の1号店として経営のモデルを築くため、まずは家賃の負担が少ない小規模な物件から始めるのが理想的だと思いました」

8坪のうち2/3を厨房が占めるが、それでも調理設備は限られている。こうした環境でもハイクオリティなメニュー提供を可能にしているのが、セントラルキッチンである「リカーリカラボ」の存在だ。魚や野菜のソース、ロースト加工などは設備を有するラボで行い、核となるフォカッチャ生地やライブ感を演出する塊肉のローストなどは店舗で行う。

スタッフは正社員3名を中心に、サポートスタッフを含めた8名体制。オープン当初は運営の基盤を作るため堤氏が厨房に立ち、メニュー開発を担うことも多かったが、現在は現場スタッフにほぼ一任。新メニューについても今後はスタッフが中心となって考案していく予定だという。また、同社では1つの店舗に社員を固定するのではなく、状況を見つつ系列店間で異動させることで、個々のスキルアップを図っている。

カフェ好きからも支持され、想定以上の反響に

営業時間によって変動はあるものの、現在は平均して月商400万円と非常に好調だ。

「当社のこれまでの客層とは違う、カフェ好きの方が多く来店されます。そういった方々にとって、フォカッチャサンドとワインの組み合わせは新鮮に映るようです。タイミングよく“パン飲み”が流行り始めたこともあり、Instagramでたくさんご紹介いただいています。SNSでの反響が想定よりも大きかったのは、うれしい誤算ですね」

オープン当初は、昼から夕方までの通し営業を基本とし(週末や祝日は夜まで)、運営を安定させることに集中。6月からは元々の予定通り、平日も夜までの営業に切り替えた。ただ、テラス席がメインの同店では気候が客足に大きく影響するため、猛暑が続いた7月にはアイドルタイムを設けたという。「営業スタイルは今後も状況に応じて柔軟に変えていきたい」と堤氏は話す。

夜の営業が本格化したことで、今後はさらなる売上増を見込んでいる。また、将来的には『TUTU』ブランドの多店舗展開も見据えているという。繁盛店による新たな挑戦に目が離せない。

夜の定番メニュー「本日の魚介のフリット」(1,000円)。ドライトマトやケイパーなどを合わせたソースが添えられ、ひと手間かかっている

画像を見る

『TUTU(トゥトゥ)』
住所/東京都目黒区鷹番3-4-25
営業時間/平日11:00〜15:00/18:00〜24:00、土日祝11:00〜24:00
定休日/なし
席数/スタンディング(店内)4席、テーブル(テラス)14席
https://www.instagram.com/tutu_gakudai

この記事は役に立ちましたか?
はい いいえ

Pocket
follow us in feedly
飲食店ドットコム通信のメール購読はこちらから(会員登録/無料)
飲食店ドットコム ジャーナルの新着記事をお知らせします(毎週3回配信)
難波美枝

ライター: 難波美枝

ライター・エディター。プロ向けのフランス料理専門誌の編集部におよそ10年在籍した後、フリーランスに。料理雑誌やワイン専門誌、Webなどで星つきレストランからビストロ、バルまで、幅広く取材。