学芸大学『GASHIN8』が再始動。「出汁×ワイン」で挑む、協業によるブランド再生の全貌
熊本との「二拠点経営」が生む原価低減と差別化
Pineは2025年5月、熊本県小国町に『Craft Pizza HUIT×Takenokura』を出店しており、東京と熊本の二拠点経営を行っている。この「飛び地」のような展開が、実は『GASHIN8』の収益構造に大きく貢献している。
「熊本の店舗は、古民家を改装した80席の大箱ですが、家賃は月19万円ほど。地方ならではの固定費の安さが利益確保の基盤になっています。さらに重要なのが、現地食材の調達ルートです。中間業者を挟まず、現地の生産者から赤牛やジビエ、野菜を直接仕入れることで、原価を大幅に抑制できています」
例えば、人気の「小国杉香るハイボール」は、熊本のブランド杉である「小国杉」を炉で焼き、ウイスキーに漬け込んで香りをつけたもの。高価なウイスキーを使わずとも、独自の付加価値をつけることで高い満足度と利益率を両立させている。フード原価率は28%台、ドリンク原価率は20~22%程度を見込んでおり、高収益体質を実現しつつある。
視認性の改善と客層の変化。客単価は普段使いしやすい5,000円台
店舗レイアウトにも微調整を加えた。テーブルを窓側に配置し、外からもにぎわいが伝わるレイアウトへ刷新している。また、スタッフが描いた葛飾北斎をモチーフにした赤い看板を1階入口に設置。これが駅前の通行人の目を引き、多くの新規客を呼び込んでいる。
「リニューアル後、客層は20代後半から40代前半が中心になりました。金曜と土曜は若年層が増えますが、平日は50代の男性グループや近隣の経営者の方々も多く、ワインボトルがよく出ます。客単価は気軽に足を運んでいただける価格帯へ調整し、日常的に選んでいただけるお店を目指しました」
ドミナント展開と小規模フォーマットへの挑戦
リニューアルから約1か月半。特に宣伝もしなかったというが、順調な滑り出しを見せている。松原氏は今後の展望について、渋谷エリアでのドミナント展開を視野に入れていると話す。
「次は10坪以下の小規模な物件で、ワインバーと軽食を組み合わせた業態を検討しています。今回のリニューアルで、魚の扱いや和の技法という新たな武器がチームに加わりました。人材も食材も整いつつあるので、タイミングを見て多店舗展開を加速させたいですね」
かたむすびが築き上げたブランドの暖簾を守りながら、自社の強みを注入して再構築する。『GASHIN8』の挑戦は、人材不足や事業承継に悩む飲食業界において、企業間連携の新たな可能性を示すモデルケースとなるかもしれない。
『GASHIN8(ガシンエイト)』
住所/東京都目黒区鷹番3-3-12 学芸大学フロントOneビル2F
電話番号/080-3522-5732
営業時間/17:00~23:00(金~24:00、土15:00~24:00、日15:00~23:00)
定休日/不定休
坪・席数/12.95坪・18席
https://www.instagram.com/gashin_gakugeidai











