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学芸大学の人気酒場が大手町に! 『鳩乃湯 大手町』のビジネス街での戦い方

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ランチの「刺身定食」(1,800円) ※写真提供/近藤商会

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手づくりの味と効率化を両立させた和定食で、昼に集中して稼ぐ

オフィスビル内である以上、居酒屋といえども売上の柱は昼営業になるだろうと吉利氏は予測。自社店舗でランチが1日3回転する『初場所』(東京・中目黒)で培ったノウハウを活かし、手づくりにこだわり付加価値をつけた和定食をメニューの柱に据えた。

「ビル内の和食店は専門店が多いため、それと被らない内容で、かつ自分たちの強みを発揮できるものは何かと考えました。コンセプトは社員食堂です」と吉利氏。

ランチは7種類。ピークタイムを外した13時以降は全品1,000円均一で提供

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近隣のランチ相場は1,300円であるなか、同店のランチはやや高価な1,500〜1,800円に設定。豚バラを黒コショウで炒めた「からし焼肉定食」をはじめ、角煮や唐揚げ、刺身、魚の煮つけなど親しみやすい和食メニューをそろえる。小鉢もすべて自家製で手作りを徹底する一方、オペレーションの効率化も近藤商会の全店が掲げる命題であり、大手町店は2回転するランチを従業員3名で切り盛りする。

「大手町店はサラマンダーがないため、焼き物をなくしてスチコン、フライヤー、フライパンで調理できるメニューに限定。さらに夜のメニューは、角煮、トロたく、かつ煮など学芸大学で人気のメニューを取り入れつつ一部は昼の定食とも重複させ、調理負担の軽減を図っています」と吉利氏。モバイルオーダーや完全キャッシュレスの導入も省人化に貢献している。

カジュアルな内装と価格帯のミスマッチもあり、オープン後しばらくは値付けがネックとなり客数が伸び悩んだが、ランチの回数券を発行するなど地道な販促を実施。さらに、客足がガクンと落ち込む13時以降の集客を目的に「13時以降はランチ1,000円均一」の販促を取り入れたところ、着実にリピーターが増えてきたという。

若潮酒造の「GLOW(グロウ)」など、トレンドのフレーバー焼酎を充実

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「行く理由」を作る販促で、夜の居酒屋利用を増やす

一方、夜は王道の酒場として、刺身やハムエッグなど居酒屋の定番から、ランチのおかずを単品に落とし込んだ「からし焼肉」(890円)などまで37品を390~1,490円の値付けで提供。アルコールは焼酎メニューを強化し、昨今人気のフレーバー焼酎12種類を中心に690~990円の値付けで取りそろえる。

夜のリピーターや宴会利用も増えているが、認知をより高めるために毎月実施しているのが「餃子&ビールで1,000円」といった販促イベントだ。さらに施設からの提案で、丸の内・大手町・有楽町の広域をカバーする「丸の内ポイントアプリ」も集客ツールとして活用している。

「オフィス街のビルで飲むお客さまは、明確な目的をもってではなく、通勤の動線上にある店を選んでいるケースが多い。イベントはそうしたお客さまに『行く理由』をつくってあげるもの。ランチタイムにチラシを配ると持ち帰って社内に置いてくれるなど、原始的な販促が意外と有効だなと感じています」

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笹木理恵

ライター: 笹木理恵

飲食業界専門誌の編集を経て独立。スイーツ・パンからフレンチ、ラーメンなどまで、食のあらゆるジャンルを担当。飲食専門誌を中心に、一般雑誌やWEB、書籍などで活動している。「All About」「Yahoo!ニュース個人」でも執筆中。 https://foodwriter-rie.com/