飲食店ドットコムのサービス

坪月商45万円を誇る水道橋『阿酒羅』。旬の煮野菜を武器に「SNS集客」で新規客獲得!

LINEで送る
Pocket
follow us in feedly

おすすめメニューの「カニ味噌大根」は煮込まれた大根にカニ味噌をトッピング

画像を見る

「罪悪感なし」がヒットの秘訣! 旬野菜で女性客のリピートを生む

“旬の野菜”にこだわった料理もセールスポイントのひとつだ。同店では“煮野菜”として「カニ味噌大根」(538円)や「焼き茄子ととろろ海苔巻き」(1,078円)など、旬の野菜をメインにした一品料理をおすすめメニューとして提供。「“お野菜だけのおでん”のようなイメージ」と角振氏は言う。

「料理はお野菜をメインとして置いています。コロナ禍を経て、世間でがっつりと飲む機会が減っている中、野菜を中心にすることで罪悪感を抱かずに飲み食いができるのではと考えました。つまりお客さまが自分自身に“言い訳”できる状態を生み出しているわけで、それは他のお店にはない当店の付加価値だと思います」

おすすめの煮野菜メニューは旬にこだわり、週に2品の頻度で入れ替えるなどブラッシュアップを欠かさない。他店のInstagramで投稿されているメニューを参考にすることもあり、スタッフと試行錯誤しつつメニュー開発を行うという。

旬にこだわった“煮野菜”メニュー。週に2品ほどが入れ替わる

画像を見る

「“旬”と謳っているので、野菜は旬が過ぎれば使わず、新しい野菜を使ったメニューを提供しています。メニューを頻繁に変えるのは、自分が飽きないためでもあります。それに、リピートしていただいたお客さまに『メニュー、変わってないじゃん』と思われたくはないですから。自分は料理人ではないので、良い意味でプライドがなく、出なかったからと言って落ち込むこともない。『それなら違うものにしてみよう』『名前を変えてみよう』と柔軟に対応できるんです。良いと思ったものはすぐに取り入れるようにしています」

レギュラーメニューは店名の「阿酒羅」を冠した料理が人気。9割のお客が注文する

画像を見る

おすすめの“煮野菜”以外の看板メニューにも力を入れている。名物は「阿酒羅の海宝焼売」(1,000円)、「阿酒羅のポテトサラダ」(600円)、3種類の「炊き込み土鍋ご飯」の3つで、焼売はSNS映えを意識して大量のいくらなど海の幸を乗せ、ポテトサラダはじゃが芋を揚げてから特製のソースで和えるなど、工夫を凝らす。お客の注文率も高く、「9割以上」のお客がこれら名物メニューを頼むという。「海宝焼売」の原価率は約50%と高めだが、“広告”として割り切っている。

「原価は関係なく、広告だと思っています。焼売の場合はいくらもケチらずに、お客さまが“引く”ぐらい盛って。最近は少しずつ認知されてきましたが、まだまだ知られていないお店だと思うので、まずは“知られること”を優先しています」

海の幸が大量に乗った名物の「阿酒羅の海宝焼売」。蒸籠の蓋は提供時にお客の前で開ける

画像を見る

客層は20代後半から40代前半で、女性客が7割と多い。旬の野菜をメインに提供するのは、女性客をターゲットに設定しているためでもあるという。

「男性がお野菜をむしゃむしゃ食べるイメージがあまりないので(笑)。女性客に多く来てほしい理由は、宣伝能力、拡散能力の高さから。男性は良いお店は秘密にしたがりますが、女性には『周りに知らせたい』という性質があると考えているので。それも踏まえて女性のお客さまに来てほしいんです」

ドリンクはビールやウィスキー、焼酎、ワインなどに加えて、「人参サワー」(600円)、「大根サワー」(同)など、野菜を使った“ベジフルサワー”を置くのも同店ならではの差別化。すりおろした人参や大根を使用しつつ、生姜やオレンジなどを加えて飲みやすさも配慮する。

野菜にこだわる同店らしく、ドリンクも「アボカドサワー」や「人参サワー」などの“ベジフルサワー”を用意する

画像を見る

「最初はみなさん、疑心暗鬼で飲まれますが、飲んでみると『おいしい』と言われますね。他にも『季節のサワー』というメニューを常に用意していて、今ならシャインマスカットを使用したサワーを出しています。潰したシャインマスカットとチューハイを混ぜて作っていて、着色料などは使わず、素材本来の味を意識しています」

手前は「人参サワー」。すりおろした人参を使っているためシャキシャキとした食感も楽しめる

画像を見る
Pocket
follow us in feedly
飲食店ドットコム通信のメール購読はこちらから(会員登録/無料)
飲食店ドットコム ジャーナルの新着記事をお知らせします(毎週3回配信)
河鰭悠太郎

ライター: 河鰭悠太郎

食とエンタメのフリーライター。業界紙、一般情報誌、エンタメニュース編集部などを経て2017年に独立。現在はフリーランスとして取材、執筆、撮影、校正まで手掛ける。ラーメン取材の経験が豊富で、現在も定期的にラーメン店の仕込みを取材。ラーメンとタイ料理好き。趣味はラーメン作りとムエタイ。