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【2026年版】飲食店が使える補助金3選。「デジタル化・AI導入補助金」で業務効率化も

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2026年2月、農林水産省と厚生労働省が「飲食店の未来を変える自動化・省力化ガイドブック」を連名で公表した。本記事では、ガイドブックに掲載された省力化事例を紹介するとともに、飲食店が活用できる主な補助金制度を解説する。設備投資やDX(デジタルトランスフォーメーション)を検討している店舗経営者は、ぜひ自店のヒントとして役立ててほしい。

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調理ロボットでFLコスト8%削減、AIで発注業務の時間を約96%カット

飲食業は、調理や接客、会計など人手を必要とする工程が多く、典型的な労働集約型産業といわれている。こうした状況を改善するため、政府は省力化投資の推進を進めており、レジ・オーダー・調理などの分野でDXが進んでいる。

【事例1】調理ロボットでFLコスト8%削減
中華料理チェーン『大阪王将』では、西五反田店をモデル店舗として調理ロボットによるDXを推進中だ。約1,000万円の初期投資をかけて導入した結果、以下のような効果が生まれたという。

・オペレーション人員5名→4名で運営可能な体制へ
・FLコストを8%削減(セントラルキッチンの活用及び海外人材の活躍も併せて)
・提供スピードと顧客回転率の向上

省力化で生まれた時間は接客・ホスピタリティの向上に充て、機械との協創を実現。調理ロボットによるブランド標準の均一化を図りながら、各店舗でのオリジナルメニュー開発も実施し、画一化に陥らない店舗づくりを追求しているようだ。

【事例2】AI需要予測システムで発注業務の時間を約96%カット

和食チェーンの『清修庵』では、AIによる食材管理・自動発注システムを導入した。初期費用約200万円で、業務時間の大幅な短縮に成功しているようだ。

・店長の発注業務時間を約96%削減(1日2〜2.5時間から5分に)
・出勤時間の改善で従業員育成の時間を創出
・在庫量の半減と過剰発注の削減で、コストカットを実現

AIが売上実績と店舗特性を基に需要を予測し、適正発注量を自動算出。これまで属人化していた発注業務の標準化にも一役買っているといえるだろう。

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「デジタル化・AI導入補助金」など使える補助金一覧

飲食店が使える補助金について、ガイドブックが紹介する制度を中心に、2026年の最新情報をまとめた。

■デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)
2026年度より「IT導入補助金」から名称変更した制度だ。大きく通常枠とインボイス枠に分かれており、通常枠では業務効率化やDXに向けたITツールの導入支援を受けられる。
補助対象者:中小企業・小規模事業者
補助率:通常枠 1/2以内・1/3以内、インボイス枠 3/4以内(中小企業)・4/5以内(小規模事業者)
補助上限額:通常枠 450万円、インボイス枠 350万円
スケジュール:交付申請期間2026年3月30日〜

▼「デジタル化・AI導入補助金」公式HP

■中小企業省力化投資補助金

人手不足の解消を目的に、AIやロボットといった省力化投資を支援する補助金だ。清掃ロボット・配膳ロボット・スチームコンベクションオーブンなどが対象製品に登録されている。

補助対象者:中小企業・小規模事業者
補助率:カタログ注文型 1/2以内、一般型 1/2(中小企業)・2/3 (小規模・再生)
補助上限額:カタログ注文型 1,500万円、一般型 1億円
スケジュール:第6回は2026年3月上旬公募開始、4月中旬申請受付開始、5月中旬申請締切予定

▼「中小企業省力化投資補助金」公式HP

■日本政策金融公庫による資金繰り支援

補助金ではなく「融資」による支援だが、省力化投資の初期費用を低利で調達できる。生活衛生同業組合員向けの「振興事業貸付」では、設備資金や運転資金の融資で特別利率が適用される仕組みだ。

また「賃上げ貸付利率特例制度」では、従業員の賃上げに取り組む場合に、各融資制度に定める貸付利率から利率軽減が受けられる。補助金だけでは資金が不足する場合の追加資金調達の手段として検討したい。

人材不足が深刻化する飲食店にとって、AIや機械による自動化・省力化は急務となっている。補助金を活用すれば、初期費用を抑えてDXを推進できるのが大きな魅力だろう。まずは自店のボトルネックとなっている業務を洗い出し、投資対効果のシミュレーションを行うことから始めてみてはいかがだろうか。

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岩崎奈々

ライター: 岩崎奈々

食と旅を愛するフリーライター。広告代理店での営業を経て独立し、現在は旅行やSDGs関連のメディアにて執筆・編集を担当。国内外を巡り、現地の食文化に触れるのが楽しみ。 https://note.com/m_i_t_o/n/n5f9b3414513c