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“子連れ歓迎”異色のビアバー・曳舟『THE ALL DAY』に聞く、子連れ酒場のリアルと成功術

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『THE ALL DAY』オーナー・長谷川将人氏

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日本各地からそろえるクラフトビールと岩手県のブランド豚・佐助豚の自家製ソーセージ、作りたての自家製アイスの“三枚看板”を掲げ、「子連れ歓迎」を謳うビアバー『THE ALL DAY(ザ・オール・デイ)』(曳舟)。立ち飲み客からファミリー層まで、異なる目的のお客が気持ちよく過ごせる巧みな仕掛けと子連れ酒場のリアルを、オーナーの長谷川将人氏に聞いた。

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きっかけは自身のニーズと、ライフステージの変化で訪れる既存店の客離れ対策

子育て世帯に寄り添うサービスがさまざまに広がる今、その流れは“居酒屋界隈”にも少しずつ起き始めている。東京スカイツリーのほど近く、再開発により若い世代の居住者が増えている墨田区・曳舟に、子連れ歓迎を謳う本格ビアスタンド『THE ALL DAY』がオープンしたのは2022年のことだ。

「僕にも小さい子どもがいて、4年ほど前に曳舟に引っ越してきたんですが、しっかりお酒が飲めて子どもを連れて行ける店はほとんどありませんでした。ましてやクラフトビールを飲める店なんて、なおさら。当初は『誰かやってくれないかな〜』なんて悠長に構えてたんですけど、なかなか動き出しそうもないので、じゃあ自分でやっちゃおうかと(笑)」

「THE DAY」は、スノーボード用語で「これ以上ない最高の(滑走日和の)日」。すべての人にとってそんな場所でありたいと『THE ALL DAY』という店名に

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『THE ALL DAY』は、浅草にあるクラフトビールと自家製ソーセージの店『THE DAY east tokyo』の2号店に当たる。ちょうどその頃、既存店でも結婚や出産を機になじみ客が離れていくことに寂しさを覚えていたという長谷川氏。彼・彼女らが子育てが落ち着いて店に戻ってきてくれるまでのブランクを埋める手立てはないかと、考えあぐねていたときだったとも振り返る。

クラフトビールは日本全国からそろえ、常時タップで9種類をラインアップ。できるだけ直接ブリュワリーを訪ね関係性を築く。珍しいブリュワリーも多数

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“混ざり合う空気”を生んだのは、アイスクリーム

今の時代、「子どもを連れて飲みに行ける店があったらいいのに」……、そんなニーズが多数あることは、容易に想像できるだろう。しかし実際のところ、カフェやダイニングなど付属的に多少のお酒が飲める店や、子連れを否定しない店はあっても、大手を振って子連れを歓迎してくれる酒場はなかなかない。なぜなら、本来は大人が楽しむ場所である「酒場」と「子ども」、双方が相反する側面を持つからだ。

「『THE DAY(ザ・デイ)』にALLを加えて『THE ALL DAY』のため、読み方は『ジ・オール・デイ』ではなく『ザ・オール・デイ』」(長谷川氏)

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そんな中、長谷川氏の店づくりのヒントになったのは、毎年訪れる沖縄で出合ったアイスクリーム店だったという。

「すごく、いい空気だったんですよね。ちょうどイベントをやっていたこともあって、アイスクリームを中心に、食事をしている人や古着を楽しんでいる人などいろんな人が入り混じっていて、みんなが笑顔で過ごすハッピーな空間でした。『これだ!』と思って、自家製アイスを取り入れようと決めたんです」

子どもも大人も、ビールを飲まない人もコーヒーが飲めない人も、まさに「ALL=すべての人」をハッピーにする象徴であるアイスクリーム。そこに目をつけ、自慢のクラフトビールと自家製ソーセージに自家製アイスクリームを加え、『THE ALL DAY』は“三枚看板”でスタートを切ったのだ。

自家製アイスクリーム「ミックスベリー」(500円)。アイスは作りたてが一番おいしいと、少量ずつ仕込むことを徹底

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山本愛理

ライター: 山本愛理

フリーライター・エディター。WEBを中心に食にまつわる記事を執筆。 昔ながらの喫茶店から星付きレストランまで、美味しいものを通して幸せな時間を提供してくれる人の声と熱を届けるのが好き。空いた時間はもっぱらカフェ巡り。