新宿の飲食店で9人が「はしか」集団感染。今こそ徹底すべき従業員の検温と、発熱時の初動ルール
2026年3月、東京・新宿の飲食店で従業員9人が「はしか(麻しん)」に集団感染したとの報道があった(参照1)。国立健康危機管理研究機構の発表によれば、2026年3月時点で国内の感染者は100人に達しており、前年同時期と比較して4倍以上のペースで拡大している(参照2)。
感染力が極めて強いはしかは、飲食店においてひとたび発生すれば、従業員の自宅待機や営業自粛といった事態に直結しかねない。本記事では、お店が今すぐ徹底すべき検温や発熱時の対応など、「基本の感染対策」の重要性を改めて整理しておきたい。
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飲食店における「はしか」発生の営業リスク
今回の新宿の事例では、同一店舗に勤務する20代の従業員9人が発症している。主な症状は発熱や発疹、鼻水などだ。
はしかは約10〜12日の潜伏期間を経て、39度以上の高熱や咳、鼻水といった風邪に似た症状から始まり、その後に赤い発疹が現れるのが特徴だ。
飲食店経営者が特に警戒すべきは、その感染力の強さだろう。空気感染、飛沫感染、接触感染のいずれの経路でも広がり、1人の患者から12〜18人の免疫のない人々に感染させる可能性があると言われている(参照3)。また、周囲への感染力は発症日の前日から解熱後3日間を経過するまで続くため、自覚症状が出る前から注意が必要だ(参照4)。
店舗で感染の疑いが出た場合、管轄の保健所による疫学調査が行われる。発症した従業員の勤務状況の確認や、接触者の健康観察、必要な検査などが進められることになるはずだ。
現在は「5類感染症」に分類されているため、行政から即座に営業停止を命じられることはない。しかし実際には、従業員が欠勤することで店を回す人員が不足し、休業を余儀なくされるケースも想定される。さらに、店名の公表による風評被害やお客の減少、二次感染に対する責任問題なども、経営者としては見過ごせないリスクといえるだろう。
店と従業員を守るための基本対策。検温の義務化と「発熱時のルール」徹底
はしかの最も有効な予防策は、やはり2回の予防接種といえる。だが、集団発生を防ぐためにお店がまず取り組むべきは「発熱がある従業員を出勤させない」仕組みづくりだろう。全従業員の出勤前の検温を毎日のルーティンとし、責任者が体調に異常がないことを確認してからシフトに入れるフローを構築しておきたい。
「熱があれば出勤せず、まずは報告する」といった初動ルールを改めて周知し、無理なく休める環境を整えることが、結果としてお店を守ることにもつながるはずだ。
今回の新宿での事案は、飲食店における衛生管理や従業員の健康把握の大切さを改めて浮き彫りにした。日々のオペレーションを見直し、体調管理をルーティン化することで、万が一のリスクを最小限に抑える体制を整えていきたい。











