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シフト管理の時間が1/6に短縮、さらに接客の質も向上。「Airシフト」導入で起きた繁盛店の変化

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お話を伺った株式会社VANDALISMの山口隆実取締役と富田愛さん

渋谷にあるカフェ&バー『VANDALISM(ヴァンダリズム)』では、新たに登場したシフト管理ツール「Airシフト」を用いて業務効率化に成功。毎月4時間かかっていたシフト管理業務を40分に短縮できただけでなく、ボタンひとつで出勤依頼ができるようになったため、シフト調整にかかる精神的負担もなくなった。また、作業負荷が軽減したことで気持ち的に余裕ができ、お客様やスタッフへの気配りが以前よりもできるようになったという。「Airシフト」導入後の変化について株式会社VANDALISMの山口隆実取締役、そして従業員の富田愛(めぐ)さんに話を聞いた。

店長の大きな負担になっていた「シフト管理」

飲食業界は近年、人手不足などを背景により一層の「業務効率化」が求められている。その手法として当たり前になりつつあるのが、最新テクノロジーの導入だ。最近は「予約」「レジ」「決済」とあらゆる分野で新サービスが登場。なかでも店長の負担を減らすバックオフィス系のサービスが充実し、管理業務の効率化も図れるようになった。

管理業務の中で大変な作業のひとつが「シフト管理」だ。スタッフにシフト提出を促し、それを元にシフト表を作成、人員が足りない日があれば補填を行う。昨今は、固定シフトだとスタッフが採用しにくいため、「希望シフト制」を導入している店舗が多く、シフト組みにかかる手間も増えた。また、シフト作成の前後でも、希望シフトを出さないスタッフへの催促や、シフトが足りないところについては出勤の打診をしたりと、スタッフとのやりとりに伴う店長の精神的負荷も小さくない。さらにシフト管理の一連の作業に月15時間以上かかるケースもあり、効率化を図るべき業務であることは言うまでもない。

当初は5つのプロセスを経てシフトを決定。非効率な管理が負担に

『VANDALISM(ヴァンダリズム)』は2015年に開店し、通常のカフェ&バーとしての営業を行いつつ、店内でイベントも開催している。文化の発信地である渋谷にふさわしく、飲食店でも文化を発信していこうというコンセプト。落語、お笑い、音楽、映画、演劇の5大コンテンツを中心にイベントを開催する、コト消費を意識したカフェ&バーだ。

『VANDALISM』は寄席や映画上映など多彩なイベントを開催する人気カフェ&バー

店舗には10人以上のスタッフがおり、毎月のシフト管理は手間もストレスもかかる業務だった。その手順は以下である。

(1)各従業員が来月の勤務希望日を山口取締役に提出(通常、毎月20日まで)
(2)勤務希望日を表計算ソフトに転記
(3)客の予約状況を見てシフトを調整
(4)完成したシフト表を、Googleカレンダーに落とし込む(毎月24日)
(5)完成したシフト表を従業員にLINEで共有(毎月25日)

シフトの提出方法はメールやLINE、口頭、手書きメモなど様々で、それを店長が一括して管理。アルバイトは原則として出勤できる日、社員は希望する休みの日を提出し、店長が表計算ソフトに転記する。さらに翌月のカレンダーから混雑が予想される日と時間帯、入っている予約の数などを考慮して適正な配置人員を決めてシフトを調整。これを毎月24日夜までに完成させてGoogleカレンダーに入れ、25日に全員で共有という流れである。

「シフト管理は時間的な負担に加え精神的な負担も大きい」と話す山口取締役

忙しい月末にシフト作成で3~4時間。精神的な負担も大きく

山口取締役は「作業として重たいですね。トータルで3~4時間かかっていましたから。毎月20日から24日までの5日間、通常の作業とは別にそのための時間が取られる状況が続いていたわけです」と説明する。

そうした物理的な負担に加え、精神的な負担も大きかったという。「アルバイトスタッフは各々の予定と照らし合わせながら希望のシフトを伝えてくるので、それをそのままシフト表に反映しても、人員が足りない日や、逆に多すぎる日が出てきてしまいます。この時間帯に人がほしいという時は、『この日、出られない?』と依頼しますが、依頼する僕の方は結構ストレスなんです(笑)。逆も同じです。アルバイトが『この日、出られます』と言ってくれているのに、『そこは他のスタッフで埋まっているから』と言わないといけません。それも精神的にすごく辛い。そうしたことが時間以上に負担でした」。

「Airシフト」ではスタッフが足りない場合、ボタンひとつで出勤依頼をすることが可能。この手軽さがストレス軽減に繋がる

手作業が続くとミスも避けられない。どんなに注意していても、忙しい時間帯に人員不足が起きていることに気づかなかったり、比較的余裕のある時間帯に人員過剰という状況が発生してしまう。また、アルバイトの人件費が上限をオーバーしてしまい、そのためにシフトを削ったりといった調整が必要になることも出てくるという。

「Airシフト」導入でシフト管理にかかる時間が4時間から40分に短縮

こうした状況を打開する必要性を感じ、山口取締役はシフト作成のためのシステム導入を決意。すでにPOSレジアプリ「Airレジ」を使用しており、同じアカウントで導入できるという利点、そしてリクルートライフスタイル社が提供している安心感もあり「Airシフト」を試験的に導入することに決めた。

2018年1月から試験導入し、3月から完全移行。当初は新しいシステムに従業員が対応できるかという不安もあったが、20代中心のスタッフは山口取締役よりもシステムの使い方をすぐ理解し、ほとんどのスタッフが説明なしで使いこなしたという。「Airシフト」は、スマホアプリ「シフトボード」と連携し、スタッフは「シフトボード」を使ってシフト提出を行う。「シフトボード」自体はすでに300万ダウンロード(2018年3月時点)を超えている人気のシフト管理・給料計算アプリであり、多くのアルバイト・パートに使われている。『VANDALISM(ヴァンダリズム)』で働く従業員の中でも、「Airシフト」導入時にはすでに3名が「シフトボード」を利用していたという。

シフトボードのメッセージ画面。使い勝手の良さがスタッフからも好評

「Airシフト」の実際の使い方はこうだ。スタッフは「シフトボード」から勤務希望日を提出する。提出された勤務希望日は自動的に「Airシフト」に反映され、管理画面でこのように表示される。

カレンダーは日・週・半日・月で表示切替が可能。視覚的にもわかりやすいデザインになっている

その時点で管理画面にはあらかじめ設定しておいた曜日、時間帯ごとの適正人数が入力されており、人員が多い場合は赤いライン、足りない場合は黄色いラインで表示。また、スタッフの総労働時間も表示されるので、人件費の上限を超えていないかを把握することもできる。

これらを見て山口取締役が人数を調整。シフトが足りない日時は、管理画面上で出勤の依頼をスタッフに送ることができる。なお、スタッフに「この日は出勤できない」という休み希望の日がある場合は、その日はグレーで表示され依頼は出せないようになっている。

調整を終えるとシフトを確定、作成したシフト表はボタンひとつでスタッフ全員に共有することができる。山口取締役は「今まではシフトを作成するのに5つのプロセスがありましたが、『Airシフト』を導入したことにより、スタッフが提出したシフトの集計作業やスタッフ共有用のGoogleカレンダーへのシフト記入作業が不要に。ボタンひとつでスタッフにシフトを共有できるようになりました。実質的に行っている作業といえばシフトの調整作業だけですね」と説明する。これにより、毎月3~4時間かかっていた作業が約40分に短縮されたという。

従業員からも好評の「Airシフト」、ダブルブッキングの不安も解消

続いて従業員の富田愛さんに話を聞いた。富田さんは『VANDALISM(ヴァンダリズム)』にアルバイトスタッフとして入社し、現在は正社員として働く。「Airシフト」導入前、アルバイトスタッフだった頃は出勤希望日を、社員になってからは希望の休みの日をLINEで申告することでシフトを提出。プライベートのスケジュールを確認しながら、出勤希望日を文章や数字で打ち込んで送る必要があり、それなりに手間がかかっていたという。またアルバイトとプライベートのスケジュールを別々のカレンダーで管理していたため、うっかりして他のアルバイトとダブルブッキングになったこともあったそうだ。

現在は正社員として働く富田さん。シフトボードを利用したことがあったため、今回の「Airシフト」導入もスムーズに行えたという

「Airシフト」導入後は、「シフトボード」でカンタンに出勤日を提出することができるため作業負荷が激減。すでに社員の富田さんはアルバイトのダブルブッキングの心配はないが、シフトボードはスマホ本体のカレンダーと同期できるため、以前の富田さんのように予定をダブルブッキングするアルバイトスタッフはほとんどいないという。

「シフトボードは決定したシフトをスマホのカレンダーと同期できるので、自分のスケジュールを管理しやすいのがとてもいいですね」と富田さんは語る。

今までの管理方法では細心の注意をしても漏れがあったが、
「Airシフト」はアラートですぐにミスを発見できる

「Airシフト」が従業員にすんなりと受け入れられたことで、山口取締役の作業負荷は大いに軽減された。特に大きいのは精神面。「出勤したいという人を削る時、人が足りない時に『出てくれ』と依頼する時、今までは直接話すかLINEでやっていました。相手にコンタクトを取らなくてはいけないというのが、精神的に気まずいというのはあります。それがシステムを媒介させることによって、◯か×かでよくなるわけですから、そういった面では楽になったなと感じます」と言う。

アルバイトスタッフへの出勤依頼はこのような形で届く。ボタンひとつで「引き受ける」か「お断りする」が選べる

さらに、ミスが減ったことも大きいと感じている。「従来の方法だと、人間がやることですから、細心の注意をしても漏れなどが出て、人の過不足が出てしまいます。しかし、Airシフトだとシフトを組む段階で『人が足りていないよ』というアラートが出ますから、そういうことはありません。視覚的に直感的に分かります」。

効率化だけでなく接客の質も改善。辛かったシフト管理が「楽しくなった」

「Airシフト」の導入後の自身の変化として山口取締役は「作業時間が短縮されたことによって睡眠時間が増え、それに伴って接客の質も含めてお客さんやスタッフに対する配慮などが前よりもできるようになった」という。この点を富田さんは「タスクが軽減されて、店長(山口取締役)が他の仕事をできるようになった感じです。アルバイトスタッフは20代前半が多く、アプリを使うことによって、シフトの提出の時点で楽になっています」と口にする。

さらに「今までシフト管理は、月末の数字を合わせる作業と同じくらい大変で、1、2位を争うくらいストレスがかかる作業だった。それが『Airシフト』を導入してからは、あんなに苦労していたものがポチポチ、ボタンを押していくだけで終わるので今はシフト管理が『楽しい』」と山口取締役は語る。

『VANDALISM(ヴァンダリズム)』は渋谷という激戦区にある店舗だけに、経営効率は他の地域の店舗以上に求められる。「Airシフト」はシフト管理をする店長だけでなく、利用する従業員の負荷も軽減するため導入へのハードルは低い。また、多くのアルバイトスタッフが利用しているシフトボードを使えるという点もハードルを低くする原因となっている。

シフト管理の効率化は多くの飲食店が抱えている課題の一つだろう。こうした課題を一つずつ解決していくことが、飲食業界全体の課題でもある生産性向上に繋がっていく。「Airシフト」は業務効率化に積極的に取り組む飲食店の心強い味方になっていくはずだ。

シフト調整をしている様子。感覚的に操作できるので、調整も短時間で行える

『VANDALISM(ヴァンダリズム)』
住所/東京都渋谷区宇田川町26-9 太田ビルB1F
電話番号/03-5784-0939
営業時間/11:00~L.O.翌5:30(月~金)、土日祝は24時間営業
定休日/無休
席数/46

■「Airシフト」の登録・導入相談はこちらから

リクルートライフスタイル社が提供する「Airシフト」と「シフトボード」

[提供]株式会社リクルートライフスタイル

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ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

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