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繁盛店のポテサラ徹底研究。『大衆ビストロ ジル』ほか、人気3店のポテトサラダの秘密に迫る

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見た目ではわからない丁寧な手間が施された一品

そのひと手間が客の心を掴む!『大衆ビストロ ジル』のスモーキーポテトサラダ 680円

手頃なおつまみから本格的なビストロ料理まで幅広く楽しめる『大衆ビストロ ジル 中目黒店』。特に、一番人気のアンガス牛ザブトンのローストをはじめ、肉料理に定評がある。近年話題の「ネオ大衆酒場」としても人気を誇る繁盛店だ。仕事帰りのサラリーマンはもちろん、居心地のいい内装と親しみやすくも目を引くメニューは、女性客やカップルにも好まれている。

同店でお酒のお供として高い評価を得ている「スモーキーポテトサラダ」は、燻製したジャガイモ、自家製ベーコン、そして漬物のいぶりがっこを組み合わせた異色のポテトサラダ。ビストロならではのフレンチの技法を使った本格料理と親しみやすいおつまみの両面を持ち合わせる逸品だ。

■3つの燻製料理でお酒の進むベストなおつまみに
『大衆ビストロジル』の「スモーキーポテトサラダ」は、その名の通り燻製にこだわった一品。燻製された北海道産のキタアカリに、自家製の厚切りベーコン、いぶりがっこという異なる三つの燻製料理を合わせており、まさにトリプルパンチが効いている。店長の田口純也さんに話を伺うと「燻製同士の相性は抜群で、お酒も進みます」とのこと。お酒を楽しむお客が多いからこそ、お供になるようなメニュー作りに力を入れている。

■食材はそのままでなく、必ずひと手間を加える
風味や食感も魅力だが、この味わい深いポテトサラダには細かな工夫がなされている。「食材をそのまま使うのではなく、必ずひと手間を加える」ことを大切にしている同店では、ビストロとしてフレンチの調理法を基本としつつ、和の食材を取り入れることで個性を表現。たとえば「スモーキーポテトサラダ」では、店舗でキタアカリに桜のスモークチップで香りづけをしている。さらに玉ねぎは下ごしらえの段階でマリネにして酸味をプラス。仕上げに自家製の厚切りベーコンを温かい状態で乗せるなど、美味しくするための「ひと手間」を惜しまない。

■日常使いできる店としての価格設定
毎月おすすめメニューを変えるなど、日々のメニュー開発に力を入れている同店だが、定番として提供している「スモーキーポテトサラダ」はお客の約半数が頼む人気ぶり。姉妹店でも提供しており、そちらでも人気があるという。比較的リーズナブルな価格といえるが、「日常使いが店のコンセプトでもあり、前菜はお手頃の価格帯で提供しています」と田口さん。いろいろ食べたいというお客の要望には、ハーフサイズを提供しているそうだ。気軽にビストロ料理を楽しんでもらいたいとする店の願いが伝わる逸品となっている。

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竹野愛理

ライター: 竹野愛理

食と文学を愛するライター。飲食店取材、食に関するコラム、書評を執筆のほか、食関連のメディアや書籍にて編集者としても従事。趣味は読書と散歩。本を片手に旅行したり食べ歩きをしたりすることが好き。