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今すぐ始めたい飲食店の「10連休対策」。GW最大の課題は人材確保?

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画像素材:PIXTA

今年のGWは年号が変わることもあり、10連休と非常に長い休みになっている。多くの飲食店が人材の確保などに不安を抱いているのではないだろうか。今回はこの10連休で想定される課題を改めておさらい。対策方法とともに紹介していく。

■人材確保
普段から人手不足に悩む飲食店は多いが、10連休となればより一層、人材確保が大変となる。通常より早めにシフトを作成し、足りないところには既存の従業員に入ってもらうようお願いしておこう。また、現在新しいアルバイトを採用している店舗は、面接等でGWの勤務が可能か確認するといいだろう。

それでも人材確保が難しい場合は、短期アルバイトや人材派遣サービスを活用するのも解決策の一つである。最近は超短期アルバイトを募集できるサービスもある。これらのサービスの中には、面接不要で即日採用できるものや、採用コストもアルバイト給料の数%しか掛からないものもある。検討してみる価値はあるだろう。

これから自店舗でアルバイトを採用するにしても、外部サービスを活用するにしても、GWまでの時間は限られている。比較的短時間で習得できる業務を依頼できるよう、業務の整理を行っておこう。

■取引先業者との連携について
連休が続くということは、食材や消耗品、保守メンテナンスなどを行う取引先も休みになる可能性がある。特に、食材を配送してくれる業者が通常通り配送してくれるのかは重要な問題となる。GWの配送状況や、注文の締切日、万が一の場合の対応について確認しておく必要がある。また、通常と配送状況や納品量が変わるのであれば、保管スペースを十分に確保できるかも確認しておこう。

機材の保守メンテナンスなども、GW中は休み、あるいは依頼してもすぐに駆け付けられないといった事態が考えられる。万が一の場合の対応について確認しておくことも大事だが、GW中に故障などが起きないように、今のうちに点検を依頼しておくことも検討してよいだろう。

画像素材:PIXTA

■商品や価格について
今回のGWは10連休ということのほかに、年号が途中で変わるという特別な連休である。新商品やキャンペーンなどで、平成最後や新元号最初と名付けた企画を打ち出すのもいいだろう。店内やSNSなどの告知も開始時期に向けてできるように考えておこう。

また、10月からは消費税増税が控えている。増税を踏まえて値上げをする飲食店は多いが、少しでも増税の影響を抑えたいのであれば、増税のタイミングより早めに値上げをすることを検討してもいいだろう。特にGWに繁忙期を迎える店舗であれば、売上や利益のアップにもつながり、増税時には価格が変わらないため影響を最小限に抑えることができる。

■つり銭や売上金の管理について
つり銭を準備するために銀行に行って両替をしている店舗も多いだろう。原則としてどの銀行も窓口はカレンダー通りの営業、つまり10連休となっている店舗が多い。両替をできる方法を考えておく必要もあるかもしれないが、まずは両替しなくてもいいように十分に小銭を確保しておこう。

また、売上金をATMに入金している店舗も多いだろう。手数料等を考えて、土日の売上を月曜にまとめて入金しているという店舗も多いと思うが、10連休の売上をずっと店舗においておくのは避けたほうがいいだろう。多少手数料がかかったとしても、こまめに入金したほうが、盗難などの危険性も少なくなる。

■その他
これまでに、GW中に通常より忙しくなる店舗を前提に話をしてきたが、オフィス街や学生街の店舗の場合は、通常より売上が下がる可能性が高いだろう。少しでも集客をカバーできるように、特別キャンペーンやイベントを企画し十分に事前告知をしておこう。

今回は、GWに向けて検討すべき課題について説明した。主にヒト・カネ・モノの経営資源の切り口で説明したが、これ以外にも想定される課題も含めて、できるだけ事前に準備を整えて、万全の状態で10連休を迎えてほしい。

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若林和哉

ライター: 若林和哉

株式会社パートナー経営企画・代表取締役。飲食店の勤務経験や中小企業診断士の資格を生かして、事業計画作成や資金調達の支援、フランチャイズ関連のWebページの執筆やセミナー講師などを務める。好きなお店は、ラーメン・カフェ・日本酒のおいしい居酒屋など。https://パートナー経営企画.com/