飲食店の売上拡大に! 事前注文&決済ができる「テイクアウトアプリ」を徹底比較

画像素材:PIXTA
マスク着用が個人判断になるなど、時代はアフターコロナに向かいつつある。コロナ禍で便利に利用され、また新しい飲食店の形としても「テイクアウト」と「デリバリー」は生活に定着したといっていいだろう。
もちろん飲食店に実際の足を運ぶ機会が増えると考えられるが、今後も「テイクアウト」と「デリバリー」の需要は続くだろう。本記事では、飲食店のテイクアウト運営に役立つ「テイクアウトアプリ」を比較していく。
※サービス概要は2023年3月時点の情報。当社調べ
【注目記事】新型コロナの影響により飲食店の8割が売上減。「テイクアウト」の販促術を徹底リサーチ
話題のテイクアウトアプリ(モバイルオーダーアプリ)を徹底比較
テイクアウトアプリは、モバイルオーダーアプリとも呼ばれており、これを利用すれば、客は来店せずにテイクアウト商品の注文予約や決済をおこなうことができる。客にとって便利なサービスなのは言うまでもないが、飲食店にとっても集客や売上アップなどが期待できる。
また、テイクアウトアプリの多くは事前決済制をとっているため、客との直接のやり取りは商品の受け渡しだけ。店頭での注文のやり取りやレジ対応など、オペレーションを削減することも可能だ。では、実際にどのようなテイクアウトアプリがあるのか見ていこう。利用のしやすさはそれぞれで異なるため、本記事では「注文サイト作成型」「アプリ作成型」「プラットフォーム型」「テイクアウト・デリバリーサイト」「一元管理型」の5つのタイプに分けて紹介する。
●注文サイト作成型
自店で予約サイトを開設して予約管理を行うことができるサービス。テンプレートが用意されているため、簡単に予約サイトが作成できる。
■テイクイーツ
シンプルで使いやすい店舗オリジナルの予約サイトを作成することができる。商品管理や注文管理、店舗管理などテイクアウトに特化した機能が豊富で、お店に合わせてデザインがカスタマイズできるのも魅力だ。SEO対策やデータ分析、QRコード作成な売上に直結する多彩な機能も活用できる。
・初期費用……なし
・月額利用料……なし
・サービス手数料……8%
・オンライン決済手数料……3.6%
・売上入金サイクル……月末締め、翌月末払い ※入金額が5,000円を超えている場合
・公式サイト……TakeEats
■TableCheck
飲食店の予約・顧客管理サービスを展開するTableCheckでは、テイクアウト・デリバリー予約管理サービスの利用も可能。申込日から最短1営業日で利用を開始でき、事前決済にも対応している。お店とファンを感謝でつなぐ「前売り応援プラン」という独自の機能も提供している。
・公式サイト……TableCheck
■O:derToGo
webブラウザで店舗ページを作成するシステム。お客様のスマートフォンで、テイクアウトやイートインの注文・支払いを行うことができる。導入実績は大型チェーン店を含め、4,500店舗以上。顧客データの収集も可能で、リピート利用促進にも活用できる。
・公式サイト……O:der
■L.L.B.Cloud
飲食店だけではなく、あらゆる業種のWEBページが作成できるツール。カスタマイズできることが特徴で、必要な機能を搭載させることができる。飲食店の場合はテイクアウトのほか、店内オーダーなども利用できる。
・月額使用料……無料プラン:0円、Basicプラン:11,000円、Proプラン:16,500円
・公式サイト……L.L.B.
■SelectType
さまざまな業種で利用できる予約サイト作成ツール。サンプルテンプレートが用意されているため、設定が簡単。キャンセル待ちへの対応や、予約受付と同時に顧客リストが自動作成できるなど機能性も高い。クレジット決済やコンビニ決済で無断キャンセルも防止。フリープランであれば無料で利用できる。
・月額使用料……フリープラン:無料、ベーシックプラン:1,500円、プロフェッショナルプラン:3,000円、など
・公式サイト……SELECTTYPE
■Repitte
LINEでテイクアウトやデリバリーの注文を受け付ける注文管理システム。アカウントを作成する際にSNSでシェアすると初期費用が0円となる。オプションを付随することで、さまざまな機能が搭載できる仕組みになっている。
・初期費用……9,800円(SNSシェアで無料)
・月額料金……2,980円(最大1カ月無料)
・注文手数料……無料
・オプション……キッチンプリンター連携:1,000円/月、WEB予約連携:2,000円/月、など
・公式サイト……Repitte
■Square
無料で注文サイトを開設できるサービス。オンライン注文はもちろん、事前決済のほか、お店専用のギフトカードの販売もできる。無料プランのほか、プロフェッショナル、パフォーマンス、プレミアムの4プランが用意されている。
・月額使用料……無料:0円、プロフェッショナル:1,200円、パフォーマンス:2,500円、プレミアム:6,800円
・決済手数料……無料:3.6%、プロフェッショナル:3.6%、パフォーマンス:3.6%、プレミアム:3.3%
公式サイト……Square
■どこでも注文くん
LINEを使ってテイクアウトやデリバリーの注文ができるシステム。「LINEミニアプリ版」と「チャットボット版」の2タイプがある。注文後にLINEでやり取りができるため、注文の確認などコミュニケーションを取ることができる。
・初期費用……50,000円(現在キャンペーンにより0円)
・月額使用料金……「どこでも注文くん」:10,000円(年間払いは月額8,000円)、スタートプラン:4,000円、ライトプラン:6,000円、CRMプラス:14,800円
・公式サイト……どこでも注文くん
■GATEモバイルオーダー
予約管理システムなどを手掛けるGATEが提供するモバイルオーダー向けシステム。オウンドメディアへの設置やデリバリーメディアとの連携ができるのも特徴となっている。回数券や定期券、クーポンの発行もできる。
・公式サイト……GATE
■Linktoモバイルオーダー
SEIKOの飲食店向けアプリケーションサービス。自宅や店内からのオーダーほか、車両ナンバーを登録することで駐車場でのオーダー&お届けができる。自社のイメージ合わせたデザインが可能で、オリジナリティを出すことができる。5カ国語の多言語に対応。
・公式サイト……SEIKO

画像素材:PIXTA
●アプリ作成型
自社アプリを作成することができるモバイルオーダーシステム。ファン層の拡大、囲い込みなどにもつなげられる。
■iTOGO
テイクアウトだけではなく、イベント予約販売やデリバリー、イートインなどに対応するモバイルオーダー&ペイ。顧客管理などの機能が多彩で、ポイント管理のほか、自社開発の独自ペイの利用もできるため、ロイヤル顧客の囲い込みなどにも活用できる。ブランドアプリを作成できるほか、WEBプラン、LINEミニアプリ版など顧客に合わせたチャネルが用意されている。
・初期費用……エントリープラン(個店向け):0円、WEBプラン(チェーン店向け):300,000万円、アプリプラン(チェーン店向け):500,000万円
・月額費用……エントリープラン(個店向け):3,000円、WEBプラン(チェーン店向け):5,000万円、アプリプラン(チェーン店向け):8,000万円
・公式サイト……iTOGO
■PICKS
飲食店専用のモバイルオーダーシステム。お客様が簡単に注文・決済、受け取りができる独自のアプリやWEBサイトを作成することができる。お知らせ機能やクーポンの発行など機能も豊富。全国で3,500店舗以上の飲食店が掲載されているテイクアウト・デリバリーのポートサイト「Picks」をはじめ、連携メディアに自動掲載することができる。
・初期費用……Light:3万3,000円、Standard:0円、Professionarl:0円
・月額利用料……Light: 0円、Standard:5,500円、Professionarl:10,780円
・自社アプリ作成オプション……初期費用:0円、月額利用料:22,000円〜
・公式サイト……PICKS
●プラットフォーム型
飲食店のテイクアウトやデリバリーに特化したアプリで、予約サイトやアプリを新設する必要がないため、比較的手間が少なく導入することができる。知名度の高いプラットフォームを利用する場合、プラットフォームからの流入も期待できる。
■Uber Eats
2022年7月時点で18万店舗の飲食店や小売店が加盟するオンラインフード注文プラットフォーム。配達員によるデリバリーではなく、自店舗スタッフによるデリバリー、お客様自身によるテイクアウトにも対応している。
・公式サイト……Uber Eats
■menu
集客・注文受付・決済をおこなえるテイクアウトアプリ。店舗側は、直観的な操作ができる受注管理タブレットを利用し、注文を受け付ける。テイクアウトにもデリバリーにも対応する。
・加盟店舗数……約91,000店舗(2022年8月時点)
・初期費用……0万円
・販売手数料……テイクアウト13%、デリバリー35%
・売上入金サイクル……月末締め、翌月25日払い
・対象エリア……33都道府県
・公式サイト……menu
■出前館
全国で10万店舗以上が利用するデリバリーサービス。アクティブユーザーは300万人とも言われており、アプリからの流入も期待できる。デリバリースタッフを自社雇用しているのも特徴。各店舗で配達を行うこともできる。
・初期費用……0円
・公式サイト……Demaekan
■Wolt
フィンランド発祥のデリバリーサービス。全国でサービスを展開しており、掲載店舗は40,000店舗以上になっている。配達のクオリティにも厳しく、適正テストを実施。クオリティの高い配達サービスにも期待ができる。
・初期費用……0円
・公式サイト……Wolt

画像素材:PIXTA
●テイクアウトサイト
テイクアウトができる飲食店を掲載しているサイト。お客様はサイトから流入し、検索をするなどで店舗を利用する流れになる。そのため新規顧客が獲得しやすいなどのメリットがある。
■POTLUCK
「POTLUCK」は、サブスクリプションモデルを導入した、定額制テイクアウトサービス。利用客は月額料金を支払うことで、加盟店の商品を予約できる。加盟店は、販売数に応じた売上金額から、手数料を差し引いた金額が支払われる仕組みだ。ランチの予約は当日の10:30、ディナーは17:30までに確定するため、混雑する前に仕込みをすることもできる。
・初期費用……0円
・掲載費……0円
・手数料……0円
・公式サイト……POTLUCK
■ぼくデリ
LINEの友だち機能を使ったデリバリー専用サイト。現在、秋葉原、浅草橋、御徒町エリア限定でデリバリーを行っており、注文が入るとお店が指定先まで配送する仕組みになっている。配送範囲を距離で指定することができるため、無理なく配送ができる。
・掲載料……無料
・サービス料……無料
・公式サイト……ぼくデリ
■EPARKテイクアウト
医療施設や美容院、病院、自治体、駐車場などのオンラインによる順番待ちシステムを提供しているEPARKの飲食店テイクアウトサービス。エリアや駅名、予算などから飲食店が探せる検索機能が特徴となっている。
公式サイト……EPARKテイクアウト
■食べログ
全国にある80万店舗以上の飲食店を予約できるサイト。サイト内に「テイクアウトできる店特集」ページが用意されており、お客様はテイクアウトメニューなどを閲覧することができる。現在、東京エリアのみ掲載。
・公式サイト……食べログ「テイクアウトできる店特集」
●一元管理システム
複数のサイトなどを利用することで複雑になるデリバリー業務を、一元管理することができるシステム。デリバリーを開始する際も役に立つ。
■Camel
全国6,000店舗以上で利用されているデリバリーの一元管理システム。多店舗運営もまとめで管理することもできる。既存のPOS・OES、キッチンプリンターなどとの連携も可能。これまでに1,000店舗を超える大手チェーンへの導入実績もある。
・公式サイト…Camel(https://www.camel-delivery.com/)
■Hubster
世界中の飲食店で採用されている一元管理システム。すべてのオンラインオーダーを1台のタブレットでまとめて管理することができる。業績の把握も可能で、利益を最大化するために用いることもできる。料金は、ニーズに合わせて「オーダーマネージャー」「プレミアム」などのプランを用意している。
・1店舗あたりの月額使用料……オーダーマネージャー:6,900円、プレミアム:15,000円
・公式サイト……Hubster
■delico
複数のプラットフォームとブランドを一つのタブレットに集約できるシステム。面倒なデリバリーの新規導入も簡略することができる。プリンターとの連携で、伝票を自動プリント。作業の効率化をサポートする。
・公式サイト……delico
コロナ禍で、デリバリーやテイクアウトサービスの便利さに気づいた利用者も多い。新規顧客の獲得にも、売上増にもつながるデリバリー・テイクアウトサービスの強化に乗り出してみてはどうだろうか。今回ご紹介したテイクアウトアプリは、どれもそんな飲食店の強い味方となってくれるはずだ。
