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複合型飲食店「ミクストラン」とは? コインランドリーやジムでも食事が楽しめる時代に

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写真はイメージ。画像素材:PIXTA

飲食店と他業種が一緒になった複合型飲食店、「ミクストラン」が日本で増えつつある。「ミクストラン」とは、株式会社リクルートライフスタイルの調査・研究機関である「ホットペッパーグルメ外食総研」が“ミックス”と“レストラン”を掛け合わせて作った造語。

書店とカフェを組み合わせた「ブックカフェ」など、以前から飲食店と他業種が一体になった店舗は存在するが、昨今はコインランドリーやジム、花屋など幅広い業種に広がりをみせている。こうした背景には、効率的に時間を使いたい消費者や、他店舗との差別化を求める飲食店の動向が垣間みえる。今回は、そんな昨今の「ミクストラン」事情について、実店舗を例に紹介していく。

■カフェラウンジ×コインランドリー『フレディレック・ウォッシュサロン トーキョー』
東京・目黒区にある『フレディレック・ウォッシュサロン トーキョー』は、ベルリン発のオシャレなウォッシュサロン。コインランドリーとカフェラウンジが一体化しているため、コーヒーを飲んだり、マフィンを食べたりしながら、洗濯が終わるのを待つことができる。

ランドリーコーナーには、ふとんの洗濯ができる大型洗濯機や乾燥機のほか、スニーカー用の洗濯機や乾燥機も完備。洗濯からたたみまでを行ってくれる洗濯代行など、忙しい消費者に嬉しいサービスもおこなっている。クリーニングにも対応しているため、自宅では洗いにくい洗濯物もお願いできる。

写真はイメージ。画像素材:PIXTA

■サラダバー×フィットネスジム『BROS TOKYO』
東京・千代田区に店を構える『BROS TOKYO』は、カフェとジムを組み合わせた新しい形のフィットネスラウンジ。1階にあるカフェではアスリートフードマイスター監修のフードメニューをテイクアウトでき、地下のトレーニングルームではパワープレートによるトレーニングが行える。身体の外側と内側の両面から、サポートしてくれる店だ。

月額15,000円で1日1回利用できる「定額制サラダプラン」なら、サラダが出来上がるまでの間ワークアウトを行える。同プランは、平日のテイクアウトのみを対象としているが、24時間いつでもピックアップが可能だ。

■カフェ×花屋『LORANS.原宿店』
東京・原宿にある『LORANS.原宿店』は、「働く女性を応援する」がコンセプトの、カフェと花屋を組み合わせたミクストラン。金額に合わせて花束をつくってもらえるほか、店内に飾られた観葉植物を実際に購入することも可能だ。ブリザードフラワーなどの贈り物にも対応している。

ドリンクやフードメニューも花を意識したものが並ぶ。アジサイやカーネーションといった花をイメージしたスムージーや、エディブルフラワーという食べられる花を使ったオープンサンドなどがラインナップしている。

写真はイメージ。画像素材:PIXTA

■カフェ×美容室『whyte』
渋谷区神宮前にある『whyte』は、「より自然体に生きていく。」をコンセプトに掲げるカフェと美容室のミクストラン。朝8時と早い時間帯からオープンしているため、朝からカットができる美容室としても注目されている。

カフェでは、自家製レモネードやオーガニック野菜を使ったヴェネチアスタイルのサンドイッチを販売し、カフェのみの利用も可能。また、近年世界的に話題となっているプラスチックごみの問題にも配慮し、100%生分解性のカップや紙のストローなどを導入している。

飲食店と他業種を組み合わせることで付加価値が生まれる「ミクストラン」は、他店舗との差別化を図る戦略の一つといえる。上手く活用すれば、相乗効果が期待できるのも飲食店側にとっては大きな魅力だろう。「ホットペッパーグルメ外食総研」の発表によれば、今後も「ミクストラン」のような飲食店は増加するとみられている。令和時代の飲食店の形として、その動向に注目していきたい。

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サトウカオル

ライター: サトウカオル

グルメ、ライフスタイル、ITとさまざまなジャンルの執筆を経験。現在は、ポップカルチャー系のウェブサイトでグルメ関連の記事を執筆中。趣味は、料理とネットサーフィン。ネットで気になった料理を自分流にアレンジして食べるのが最近のマイブーム。