【新型コロナ】飲食店の感染対策をサポート。持続化・ものづくり補助金の「事業再開枠」とは？

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新型コロナウイルスの感染が、再び拡大しつつある。こうしたなか、東京都では8月3日から酒類を提供する飲食店等に対し、時短営業を要請している。要請に応じた飲食店に対しては、20万円の協力金が支給されるが、感染防止対策への取り組みが条件の一つとなっている。

感染防止対策は、お客様やスタッフの感染リスクを軽減させるために必要なことではあるものの、対策に伴う備品の購入費などが、金銭的な負担となっている飲食店も少なくない。そこで今回は、感染防止対策の経費が補助対象となる、持続化補助金及び、ものづくり補助金の「事業再開枠」について紹介していく。

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感染防止対策の経費が補助対象となる「事業再開枠」とは？

経済産業省は5月、緊急事態宣言解除後の中小企業や小規模事業者の事業再開を支援するため、生産性革命推進事業の3つの補助事業に対し、「事業再開支援パッケージ」を策定した。その一つとして、新たにつくられたのが「事業再開枠」だ。

「事業再開枠」は、生産性革命推進事業の「持続化補助金」（通常枠・特別枠）（※1）と「ものづくり補助金」（特別枠）（※2）の採択者を対象とした支援で、業種別のガイドライン等に基づいた感染防止対策の経費に対し、上限50万円の補助をおこなうというもの。

コロナ禍で感染防止対策に取り組む飲食店にとって嬉しい支援だが、「事業再開枠」のみの申請はできない。つまり、「持続化補助金」の通常枠・特別枠や、「ものづくり補助金」の特別枠とあわせて申請する必要がある。

なお、生産性革命推進事業には、事業者のIT導入を支援する「IT導入補助金」があるが、こちらは「事業再開枠」の対象となっていないので注意してほしい。

（※1）持続化補助金……販路開拓等を支援する補助金
（※2）ものづくり補助金……新たな製品やサービスの開発に関わる設備投資等を支援する補助金

【事業再開枠の支援内容】
・補助率：定額補助（10/10）
・補助上限：50万円
・対象者：持続化補助金の通常枠・特別枠、ものづくり補助金の特別枠の採択者
・対象経費：業種別ガイドライン等に基づいた感染防止対策の経費。ただし、5月14日以降の経費が対象

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事業再開枠の対象となる感染防止対策の具体例

事業再開枠では、「業種別ガイドライン等に沿った感染防止対策の経費」が補助対象となるが、具体的にどのような感染防止対策が対象となるのだろうか。以下に、具体例を示す。

・消毒液やアルコール液の購入費
・マスクやフェイスシールドの購入費
・清掃や消毒作業、クリーニングの外注費用、手袋や洗浄剤などの購入費
・アクリル板や透明ビニールシート等の飛沫防止対策費
・換気設備の購入費
・体温計やサーモカメラ等の衛生管理用品の購入費
・お客様に感染防止対策をPRするためのポスターやチラシ等の印刷や外注費　等

なお、該当の経費については、緊急事態宣言が39県で解除された5月14日まで遡ることが可能だ。

申請方法及び、次回の公募について

申請方法は、各補助金によって異なる。持続化補助金については、事業所のある地域を担当している商工会または商工会議所で申請をおこなう。一方、ものづくり補助金については、電子申請での受付となる。必要な書類や具体的な申請方法については、各補助金のサイトを参照してほしい。

なお、次回の公募スケジュールについては、下記の通りとなっている。いずれも数ヶ月先が締め切りとなっているが、早めに準備を進めておいた方が良いだろう。

・持続化補助金：2020年10月2日（金）
・ものづくり補助金：2020年11月5日（木）

「事業再開支援パッケージ」には、今回ご紹介した「事業再開枠の創設」だけでなく、「特別枠（類型B・C）の補助率の引き上げ」についても盛り込まれている。これにより、持続化補助金・ものづくり補助金・IT導入補助金の特別枠（類型B・C）の補助率が2/3から3/4へと引き上げられた。こうした補助金も利用しつつ、飲食店にかかる負担を軽減してはどうだろうか。

※持続化補助金……全国商工会連合会（一般型）（コロナ特別対応型）、日本商工会議所（一般型）（コロナ特別対応型）
※ものづくり補助金……ものづくり補助金事務局