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悪立地でも坪月商45万円を誇る『下北沢の零や』。24歳、若き経営者の感性光る「繁盛戦略」

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写真中央が店主の達川京平氏、右が店長の吉岡孝章氏、左がスタッフの中田将聖氏

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15坪40席の規模で月商650万円。視認性の悪い雑居ビル2階という悪立地をものともせず、坪月商43万円を売り上げる東京・下北沢の繁盛居酒屋が『串焼きと煮野菜 下北沢の零や』だ。

オーナーの達川京平氏は高校在学中に居酒屋の運営を始めた異色の経営者。京都府福知山市内に居酒屋4店を集中展開した後、東京都内で勝負すべく、2022年4月に『下北沢の零や』をオープンした。東京進出の狙いと店づくりのポイントについて達川氏に聞いた。

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下北沢駅から徒歩4分の雑居ビル2階に店を構える。下北沢駅周辺は再開発が進んでいるが、店がある下北沢一番街が再開発エリアの反対に位置するため、日没後の店前通行量はあまり多くない

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アルバイトで貯めた資金を元手に高校在学中に居酒屋の運営を始める

『串焼きと煮野菜 下北沢の零や』のオーナーである達川京平氏が飲食店経営者として第一歩を踏み出したのは18歳の時、まだ高校在学中だった。達川氏の父親は京都府福知山市を中心に外食10店を展開する株式会社オフィスヒュートの代表。グループ店のひとつだった居酒屋の運営受託という形で飲食店経営をスタートしたのだ。

「親の店を引き継ぐ」というと「二代目だから」という印象を受けるが、それは違う。達川氏は高校進学時から外食経営に強い関心を持っており、そのために飲食店でアルバイトをして独立資金を稼いだ。居酒屋の運営受託事業もその資金が元手になっており、「業績が伸び悩み、キャッシュが底をつきそうになった時も父親からの支援は一切なかった」と達川氏は当時を振り返る。

創業店の苦境を自力で脱すると、達川氏はすぐさま多店化に乗り出す。3年間で福知山市内に居酒屋4店を展開。一方で創業時から達川氏が意識していたのが東京進出だった。2019年頃にはその準備に取りかかったが、コロナ禍に突入して出店計画を延期。コロナ禍が落ち着くタイミングを見計らい、2022年4月にオープンしたのが『下北沢の零や』だ。

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栗田利之

ライター: 栗田利之

フリーランスの記者として、15年以上にわたって外食経営誌の記事を執筆。大手、中堅の外食企業や話題の繁盛店などを取材してきた。埼玉県下を中心に店舗網を拡げている「ぎょうざの満洲」が贔屓の外食チェーン。