悪立地でも坪月商45万円を誇る『下北沢の零や』。24歳、若き経営者の感性光る「繁盛戦略」
若いスタッフによるフレンドリーなサービスも集客の鍵
主客層は20代前半~40代女性。Z世代をターゲットにしたネオ大衆酒場などは20代の若者に客層が絞られがちだが、『下北沢の零や』はお客の年齢層が広く、男女比も3.5対6.5と女性客に偏りすぎていないことが注目される。
集客アイテムと定番アイテムを2本柱にしたメニュー戦略の効果といえるが、幅広い客層から支持されるもうひとつのポイントがサービルレベルの高さだ。
達川氏は東京進出にあたり、福知山の居酒屋に勤務していたスタッフ2人と上京。『下北沢の零や』のオープン前に達川氏は大繁盛酒場を展開する株式会社ベイシックスの『ビストロミートマン』、『下北沢の零や』店長の吉岡孝章氏は下北沢の繁盛焼肉店『ホルモン稲田屋』に勤務し、東京都内の繁盛店運営を身をもって学んだ。その中で培ったフレンドリーな応対が『下北沢の零や』ならではのサービススタイルだ。
「平均年齢20歳と若いスタッフばかりですから、サービススキルが高いとは思っていませんが、若さを武器に積極的にお客様とコミュニケーションをとることを心掛けています。また、今はサービススキルのボトムアップを図っている段階ですが、お客様が入店したら、『いらっしゃいませ』『こんばんは』などそれぞれスタッフが3回声をかける。また、『それはできません』『これしかありません』といったマイナスワードは使用しないなどをルール化することにより、少しずつサービスレベルを高められるようにしています」(達川氏)
出店にも意欲的だ。2023年10月、下北沢に鉄板焼き店の新店をオープン予定。2024年までに下北沢で3店を展開し、2026年に渋谷に旗艦店をオープンする出店計画を立てている。事業ビジョンは「日本一平均年収の高い外食企業」。その大きな目標に向けたチャレンジに邁進する達川氏の取組みを今後も追い続けていきたい。
『串焼きと煮野菜 下北沢の零や』
住所/東京都世田谷区北沢2-34-8 北沢KMビル2F
電話番号/03-5738-8017
営業時間/17:00~23:30(L.O.23:00)
定休日/無休
席数/35
