下北沢の“大人たち”が集う『meso』。経営の根幹は「シェフが輝く新しい飲食店の構造」
飲食店のプロデュースやコンサルティングを軸に、シェフの活躍の場を広げる事業を多岐にわたり展開する株式会社シェフズバンクが5月末、下北沢にモダンフュージョンレストラン『meso』をオープン。同社の代表取締役社長兼『meso』オーナーの桑原大輔氏に、店に込めたメッセージや飲食業界に人材が根付くためのヒントをうかがった。
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コンセプトは「ジャンルレス&ボーダレス」。下北の街と共鳴する『meso』
演劇、音楽、ファッション、アート、漫画に文学まで、さまざまなカルチャーがひしめき合い、互いが互いにインスピレーションを与えながら多くの才能を輩出してきた街、下北沢。駅前の商店街は常に若者であふれ、雑踏と活気が入り交じる様子はこの街の象徴といえるだろう。一方で、世田谷区という土地柄、周辺には事業経営者や昔からの地主も多く暮らし、ふと豊かなライフスタイルがのぞくこともある。
「下北沢は、街の文化と地場の住民との間に独特の“ギャップ”がありつつ、それを尊重し合ってきたユニークな街です。でも、よく聞くんです。『昔はよく来たんだけどね』という大人たちの言葉を」
モダンフュージョンレストラン『meso』のオーナーであり、株式会社シェフズバンクの代表取締役社長・桑原氏はそう話す。
『meso』が店を構えるのは、桑原氏が昨年まで13年間イタリアンを営んでいた場所だ。リーズナブルな飲食店が軒を連ねる駅前の繁華街にありながら、当時の客単価は下北ではハイクラスの15,000円ほど。地元の大人たちに高く評価され、「大人になっておいしいものを食べたいと思った時に、下北には他にいい店がない」、そんな切実な声を絶えず聞いてきたという。
あらゆるカルチャーが混在する街でありながら、いざ「食」に目を向けてみるとなぜかすっぽりと抜け落ちていると感じたという桑原氏。お客のニーズを満たしつつ、下北沢ならではの食の楽しみ方を届けたい ——。それを形にしたのが「ジャンルレス&ボーダレス」をコンセプトに掲げる『meso』だ。
