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アイスクリーム×ワインで大行列。幡ヶ谷『kasiki』が唯一の存在になるまで

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『kasiki』オーナー・藤田澄香さん

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2022年秋のオープン以来、遠方からも客足が絶えない幡ヶ谷のアイスクリームショップ『kasiki(カシキ)』。メイン素材である季節の果物を後押しするように、ハーブやスパイスが優しく香るそのアイスクリームは、ワインにも合うと評判だ。「料理を組み立てるようにアイスを作る」というオーナー・藤田澄香さんに話を伺い、わざわざ行きたくなる店づくりのヒントを探る。

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ナチュラルワインも楽しめる、旬素材のアイスクリーム『kasiki』

専門店と呼ばれる飲食店が様々あるなかでも、アイスクリームショップは大人も子どもも心を踊らせる、ある種特異な存在ではないだろうか。スイーツでありながらきらびやかなガトーや素朴な焼き菓子とは一線を画し、芳醇なミルクの風味や舌の上でとろけていくなめらかな質感は、アイスクリームだけが与えてくれるこの上ない幸せだ。

そんなアイスクリームをナチュラルワインとともに味わえる人気店が、幡ヶ谷の住宅街でオープンから3年目を迎えた『kasiki』。主役は、旬の果物。そこに一捻りのハーブやスパイスを加えることで素材自身が自らの持ち味を活き活きと発揮し、優しくも味わい深いアイスクリームへと生まれ変わる。今や『kasiki』には冬でも多くのお客が訪れ、一年を通して人々を魅了する。

外観。店があるのは渋谷区西原の住宅街

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「私、本当はすごく飽き性なんですけど(笑)、アイスクリーム作りに関しては興味が尽きなくて。まだまだ作ってみたいものがたくさんあるんです」

それでもオーナーの藤田澄香さんは、控えめにそう笑って見せた。

甘いものはあまり好んで食べない方だという藤田さんが、アイスクリームに心を掴まれたのは7年ほど前だったという。当時勤めていた店でデザートの一つとして何気なく作ったアイスクリームが彼女の人生を変えるきっかけに。

「アイスクリームって、ものすごく自由なんだって知ったんです。どんな素材を入れても何を組み合わせてもいい。表現が無限だなって」

「香る四季」から『kasiki』の名に。幡ヶ谷を選んだのは「馴染みがあり安心して始められる場所だったから」

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学生時代から飲食の現場に立ち、ヴィーガンレストランやイタリアン、居酒屋、ワインバー、ケータリングに青果店まで、様々な経験を積んできたという藤田さん。「ジャンルにも素材にも縛られない自由さ」が、彼女が考えるアイスクリームの何よりの魅力だ。

当初は店舗を持たず、ポップアップショップとして『kasiki』の活動をスタート。幡ヶ谷の『wineshop flow』や下北沢の『Bonus Track』などで出店を重ね、少しずつ認知が広がる中で「自分の空間でアイスクリームを提供したい」と、実店舗のオープンを決意した。拠点として選んだのは、長く暮らし、馴染みの店や尊敬する先輩飲食店が多くある幡ヶ谷・代々木上原エリア。こうして2022年、『kasiki』は第2章の幕を開けた。

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RIN

ライター: RIN

カフェライター・エディター。街の小さな一軒からトレンドカフェ、昔ながらの喫茶店まで、カフェという場を通じて幸せを提供してくれる人の声と熱を届けるのが好き。ライフワークは"スコーンの人"(IG:@rin_125)。