激戦区で連日2回転! 神泉で話題のイタリアン『ANDs.』を地域に定着させた“シンプルな差別化”
渋谷駅から道玄坂を登った先、徒歩10分ほどにある神泉エリアは、近年個性的な飲食店が増加し、トレンド発信地としても話題の街だ。界隈にオフィスが多いことから、20代が中心の渋谷駅界隈とは客層も異なり、ワーカーやグルメ感度の高い客層が多い。そんな神泉エリアに2024年8月にオープンし、半年足らずで口コミを中心に話題となっている人気店が『ANDs.(アンズ)』だ。
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トレンド発信地で注目を集める料理のおいしさ
『ANDs.(アンズ)』を切り盛りするのは、イタリアンや居酒屋、メキシカンダイニングなど、さまざまな業態で料理人としての経験を積んできた西方祐貴氏。得意とするイタリア料理を業態の核に据え「イタリア料理とワインをカジュアルに楽しめるバル」をコンセプトに、立ち飲みスペースも設けて気軽に寄れる店づくりを打ち出した。特筆すべきはその料理の腕前だろう。
実際に食べログやGoogle Mapsなどの口コミでも料理への高評価が目立つ。料理は、グランドメニュー18品のほか、季節替わりの黒板メニュー13品で約30品。グランドメニューは、おすすめとして位置付ける「出汁トマトとブラッタチーズ」と「本鮪のタルタル」のほか、サラダやソーセージなどのタパス、パン、パスタ、ジェラートという構成だ。
メニュー名を見ただけでイメージできるシンプルな料理をひとひねり
感度の高いお客の多い神泉エリアで人気を集めるメニューの数々。実は西方氏のワンオペ調理によるものだ。そのため仕込みに重きを置いており、オーダー後は盛るだけ、切るだけといったものが多い。
「料理で意識しているのは、食べ合わせることの少ない食材を意識的に組み合わせること。それでいてメニュー名を見ただけで内容がイメージできるような、シンプルかつカジュアルな料理に仕立てています」
専門的すぎたり、複雑すぎる料理では、なかなかオーダーにつながらないと話す西方氏。例えば、以前「カチャトーラ」というイタリア料理のメニュー名で出していた料理は、まったく注文がなかったことから「骨付き鶏のトマト煮込み」に変更したところ、よく売れるようになったという。
また、北海道産のラムやウニ、鹿児島県産の鹿肉、埼玉県産の野菜など食材の仕入れにも注力。「北海道産ラム肉のメンチカツ」など定番の洋食メニューを、素材にこだわり差別化した料理も好評だ。これらは季節替わりの品として黒板メニューで紹介しており、注文率も高い。「日本の旬の食材を使い、和と洋を一皿の中に組み合せるのも、普段から大事にしているポイントです」と西方氏は言う。
