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3月8日は国際女性デー。男性優位の飲食業界で、新たな道を切り拓く女性オーナー3人

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画像素材:PIXTA

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3月8日は女性の社会的、経済的、文化的、政治的な成果を称える国際女性デーだ。今回は国際女性デーが制定された経緯や意義とともに、飲食業界で活躍する女性オーナーたちを紹介したい。

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国際女性デーとは?

国際女性デーは、1908年3月8日にアメリカのニューヨークで女性たちが参政権を求めるデモを起こしたことが起源とされている。その後1975年に国連によって、女性の成果を称える日として制定された。日本においても1996年より、日本労働組合連合が春闘の中にその行動を位置づけたことから、全国で統一行動が始まった。

国際女性デーは、ジェンダー平等の推進や女性のエンパワメント、女性の権利を守るための啓発活動やイベントが世界各地で行われる日だ。また、イタリアではこの時期に黄色い花を咲かせるミモザを女性に贈る文化があることから「ミモザの日」の愛称でも親しまれており、ミモザが国際女性デーのシンボルにもなっている。

飲食業界を切り拓く、日本の女性オーナー3人

これまで飲食店ドットコムジャーナルにおいても、活躍が目覚ましい女性オーナーたちを取り上げてきた。今回は国際女性デーを目前に、改めて飲食業界において女性の働き方や店の在り方を切り拓いた女性オーナーたちを紹介する。

『été(エテ)』オーナー兼シェフ 庄司夏子さん

2022年に「アジアのベスト・レストラン50」にてAsia's best famale chefに選出された庄司夏子さん。「一日一組であれば、女性であっても仕込みに体力を奪われることなく客をもてなせる」という考えから、2015年に24歳で招待制レストラン『été』をオープンさせた。

庄司夏子さん

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お店の名物は、花のようにフルーツをあしらったケーキ「フルール・ド・エテ」。自身の活躍によって次に続く人の起業に対するハードルが下がることを期待するとし、女性シェフの一つのロールモデルとなっている。

『kasiki(カシキ)』オーナー 藤田澄香さん

遠方からも客足が絶えない幡ヶ谷のアイスクリームショップ『kasiki(カシキ)』。学生時代から飲食の現場に立ち、ヴィーガンレストランやイタリアン、居酒屋、ワインバー、ケータリングに青果店までさまざまな経験を積んだ藤田澄香さんが、ポップアップショップとして『kasiki』の活動をスタートさせ、2022年秋に実店舗をオープンした。

藤田澄香さん

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『kasiki』のアイスクリームは新鮮なミルクと素焚糖(すだきとう)をベースとし、果物、ハーブ、スパイスが調和。「ジャンルにも素材にも縛られない自由さが、アイスクリームの何よりの魅力だ」とし、ナチュラルワインとのペアリング、レストランや料理家とのコラボレーションを通じて、専門性や季節商売にとらわれない新しい食の楽しみ方を発信し続けている。

『酒場 まるしゑ』オーナー 相馬由夏さん

代々木上原駅の北口すぐにある『酒場 まるしゑ』は、イタリアンやフレンチレストランが多く立ち並ぶ一角に赤提灯をぶら下げ、異彩を放つ。家庭的でヘルシーなメニューと、女性ひとりでもふらりと立ち寄りやすい気さくな雰囲気の店づくりが特徴だ。

相馬由夏さん

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オーナーである相馬由夏さんは自身の経験から、「女性が働きやすい店を作ることも目標の一つ」だとしており、理想は従業員それぞれが好きな時間に働いて、結婚や出産などのライフステージにかかわらず、柔軟に働き続けられる「24時間営業」の店を作ることだと話す。

女性の活躍は、飲食業界の働き方における新たな風

日本の飲食業界は、女性シェフの割合が極めて少なく、未だ圧倒的に男性優位の世界だ。その中で、新しい切り口や業界のロールモデルを生み続ける女性オーナーたちの取り組みや着眼点には、今後も注目していきたい。

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路 真菰(みち まこも)

ライター: 路 真菰(みち まこも)

HR業界の制作ディレクター・ライターとして求人やインタビュー記事を執筆。フリーライターとして食に関わるメディアの記事執筆、料理雑誌のブロガー等としても活動。お酒を嗜みながらの料理が至福。自宅に飲食店舗を構えた“商い暮らし”を計画中。