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月商1,300万円の中目黒『土鍋ご飯いくしか』。“おかわり自由”で1時間待ちの定食屋に

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渋谷店と中目黒店兼任の店長、加藤雄大さん。中目黒店の特大の店名入りのれんが迫力満点!

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「土鍋ご飯なら、いくしかない!」と日本人のDNAに訴えかけるコンセプトを店名に掲げ、2022年11月渋谷PARCOにオープンした『土鍋ご飯いくしか』。わずか半年で1時間待ちの行列店へと成長し、2025年2月に満を持して中目黒に2号店をオープン。開店直後から早くも行列のできる注目店となっている。この快挙を成し遂げたのは、本格的な飲食出店は初めてという、YouTubeや動画・イベント制作を手がけるクリエイター集団「株式会社いくしまる.com」。未経験でありながら月商1,300万円の繁盛店に育て上げた戦略を、店長の加藤雄大さんに聞いた。

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「おかわり自由の土鍋ご飯」で1時間待ちの定食屋に

この店を行列店にした最大の要因は、なんといってもおかわり自由の土鍋ご飯。豚の角煮や鮭いくらなど、白米と相性抜群のおかずと共に、炊き立てのご飯がいくらでもすすむ。お客の6割が注文するという人気メニューは、タレがしっかりと染み込んだ分厚い豚の角煮。これに、ご飯に合う副菜2種と味噌汁が添えられる。この定食は特に人気で、渋谷店では平日約120食、土日で約140食、2号店の中目黒店でも40食ほどが出るそうだ。

「原価率は、正直高くて40%近いです。ただ、利益追求だけが正しいわけではないので、地域にいろいろな貢献をしつつお客さまに喜んでもらうのが一番ですね」という加藤さんは、米の売上の一部を地元に寄付する活動も行っている。

ボリューム満点、迫力の存在感を放つ豚の角煮

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使用する米は、加藤さんの地元である福島産。白米を美味しく炊き上げる秘訣は、浸水の段階からだし昆布を入れることだ。米が水を吸う際に昆布の旨みも一緒に吸収するためだという。土鍋で炊くことで米粒はふっくらと立ち、人気の豚の角煮は1人分が250gと大ぶりで食べ応えも十分。毎日35キロの肉を3時間かけてじっくりと煮込んでいるそうだ。

中目黒駅から徒歩約5分。住宅と商店が混在するため、客層は多岐にわたる

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人気YouTuberがオーナー。飲食業未経験からの挑戦

この店のオーナーは、チャンネル登録者数145万人超えの都市伝説系人気YouTubeチャンネル「コヤッキースタジオ」を運営するクリエイター集団だ。彼らが飲食業へ本格的に参入するきっかけとなったのは、イタリア料理の料理人だった現店長の加藤さんとの出会いだったという。「コヤッキースタジオ」の主要メンバーであるコヤッキーさんの熱烈なファンだった加藤さんが、ファンアート(ファンが創作したイラスト)を描いてSNSに投稿していたところ、コヤッキーさん本人の目に留まるようになった。

「以前、弊社で運営していたカフェ『シモキタバナナ』でコヤッキーさんとお会いする機会があり、『将来、飲食店をやりたいんです』と話したところ、『それなら一緒にやろうよ。料理人として働いてほしい』と声をかけていただき、『いくしまる.com』に入社しました。当初は、YouTube撮影スタッフのために事務所のキッチンでまかないを作っていたのですが、そのうち『料理人も見つかったし、店を出そうか』という話になったんです」

クリエイティブ業界は仕事時間が不規則で、昼夜を問わず働くことも多く、ゆっくりと食事をとる時間も限られがちだ。「それならば、社員が美味しいご飯を気兼ねなく食べられる店をつくろう。土鍋ご飯がおかわり自由と聞けば、日本人なら誰でも行きたくなるはずだ」と、コンセプトは満場一致で決まったという。

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『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

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