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月商1,300万円の中目黒『土鍋ご飯いくしか』。“おかわり自由”で1時間待ちの定食屋に

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メニュー開発も加藤さんが行う。季節ごとの限定メニューも考える

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リピート率向上が次なる一手。中目黒店の現在地と展望

中目黒店は、開業から2か月で黒字化を達成し、想定より早く当初の目標だった月商600万円に到達した。カンパチの刺身(梅のソース添え)や牛すじ煮込みなど渋谷店とは異なるメニューも用意しており、渋谷店からの来店客も多いという。

「待ち時間を短縮するため、注文から5分以内に提供できるような商品を開発しています。ランチタイムは平均3回転、ディナータイムは平均2回転ほどです。大通りを一本入った分かりにくい場所にあるので、認知度向上が目下の最大の課題ですね」

客層は25歳から35歳くらいの女性が多いものの、立地的に家族連れやサラリーマンの利用も見込める。実際に、男性が一人でお酒を飲みながら食事を楽しむ姿も増えてきているそうだ。

「LTV(顧客生涯価値)を重視しています。目先のお客さまの売上を500円増やすことよりも、そのお客さまに再来店していただき、例えば1,200円の商品を2回注文してもらう方が、結果としての貢献度は高くなります。質の高い商品と心のこもった接客を追求し続けることが重要だと考えています。リピート率を少しでも早く向上させることが理想ですね」

パッケージのデザインを目印に、前回と同じ銘柄を注文するリピーターも多いそう

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中目黒店では、今後日本酒をより前面に出していく予定で、現在準備を進めている。現状は、全国各地から選りすぐった14種類のカップ酒を置き、そのパッケージデザインも楽しんでもらっているという。将来的には、ストーリー性も重視して日本酒を選定していきたいと加藤さんは考えている。

精度の高いマニュアル作成で、人材育成と業務効率化を両立

「現在、中目黒店は料理人2人、ホールスタッフ2人、そして各ポジションをサポートする1人を置いた5人体制で運営をしています。一番大切にしていることは、誰にとっても分かりやすいマニュアル作り。タイミーのようなスポットアルバイトの活用が増えている昨今、日々新しいスタッフと仕事をする機会も増えました。そのような状況でも効率的に働いてもらうためには、例えば配膳時の動線、食器を置く場所、洗い物の優先順位などを写真付きで明確に指示したマニュアルが不可欠です。これにより、一人ひとりに説明する時間を大幅に削減できます。今後は、このマニュアル化の精度をさらに高め、他の飲食店をサポートするコンサルティング業務への展開も視野に入れています」

会社の目標は、スタッフ一人ひとりの夢を叶えることだという。単に店舗数を増やすことだけが成功の形ではない。定食屋での経験を通じて培った、「お客さまを喜ばせるための仕組みづくり」への情熱を語る加藤さんの言葉には、事業スケールの大きさが感じられる。未来の飲食店のあり方を、「株式会社いくしまる.com」が変えていくのかもしれない。

『土鍋ご飯いくしか』
住所/東京都目黒区中目黒1-4-6
電話番号/03-6303-1944
営業時間/11:00~16:00(L.O.15:30)、17:00~23:00(L.O.21:30)
定休日/なし
坪・席数/15坪・カウンター12席、2名がけテーブル8卓
https://www.instagram.com/donabe581_ikushika/

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『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

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