大井町の立ち飲み店『スタンド ロティ』。人間味のある店づくりで地元民の“交流の場”に
ジョージアワイン「MUKADO」との出合いと生産者との絆
さらに興味深いのは、提供している15種類以上のジョージアワインは、すべて「MUKADO(ムカド)」という一人の生産者によるワインだということ。「MUKADO」は洪さんが独立準備をしていた頃に出合ったワインで、生産者のラド・ウズナシュヴィリさんともとても縁が深い。お店にも来店しており、『stand LOTI』という店名の名付け親でもある。「LOTI」とはジョージア語で「ワインなしでは生きていけない人」を指す言葉だという。
ジョージアワインには白ワイン、赤ワインとさらに琥珀のような濃いオレンジ色をした色味が特徴の「アンバー(琥珀)ワイン」がある。これを「オレンジワイン」という名称で提供している店もあるが、『stand LOTI』では生産者のラドさんのこだわりで、あえてジョージアで呼ばれているのと同じ「アンバーワイン」としてメニューに載せている。
『stand LOTI』ならではの南米料理とジョージアワインとのマリアージュ
料理はジョージアワインに合う創作料理を30種ほど日替わりで提供。ベネズエラにルーツを持つシェフ兼店長のガリンド・安藤学・マッテオさんは、南米料理やこれまでに学んだイタリア料理をベースとした創作料理を得意としている。ジョージアワインの中でも特にアンバーワインは、香ばしい揚げ物やスパイスを使った料理、今までワインと合わせるのが難しいとされてきた濃いめの味付けにも相性が良いとされ、シェフの作る南米料理とのマリアージュは大好評だ。
そのほかにも料理レパートリーの幅は広く、「いぶりがっこと枝豆のポテトサラダ」(430円)や「ホタテのセビーチェ(南米風カルパッチョ)」(680円)、「天然あゆコンフィ」(980円)など、旬の食材やその日に入荷した新鮮な食材を使って、独創性あふれるメニューを日々提供している。
