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吉祥寺『爛漫東京』地域リスペクトで月商700万円! 愛される店づくりの全貌【連載:居酒屋の輪】

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吉祥寺『爛漫東京』の店主、小宮伸介さん。海とカルチャーをこよなく愛する30歳だ

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売上の追求は居酒屋経営の基本だが、自分の情熱を形にし、地域の人々に愛される店をつくるのも理想のひとつ。売上と理想、両軸で成功しているのが吉祥寺『爛漫東京』だ。そのストリートカルチャーと新鮮魚介の魅力を融合させた繁盛店の秘密を紐解こう。

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船をイメージした外観。船頭役という小宮さん自らが出窓から通行人に声をかける

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アートと音楽で彩るストリートカルチャー色の強い居酒屋

約12坪23席の店内、夜の営業だけで月商700万円を達成する『爛漫東京』(ランチ営業は別カテゴリーで収益は別計算だそう)。その人気の秘密は、ストリートカルチャーと居酒屋の融合にある。入店時、まず目に飛び込むのが、壁に並ぶアート作品群だ。

「アーティスト仲間をフックアップしたいんです。とにかく彼らの作品をたくさんの人に知ってほしい」と熱く語るのは、店主の小宮伸介さん。展示スペースは無料で提供し、作品の売却益も全額アーティストに還元しているという太っ腹な取り組みだ。

グラフィティアートから子どものお絵かきまで。さまざまな作品が壁を賑わす

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店の内装も小宮さんと仲間たちがスケルトンから作り上げた。照明は知り合いの倉庫から調達、椅子は譲り受けたものをリメイクし、コンクリート以外のほぼ全てをDIY。「カウンターの設計はマニアックな仲間がこだわり抜きました。図面もデザインも施工も、全部自分たちです」と小宮さんは胸を張る。

倉庫の奥から蘇った照明。ストリートで磨かれた感性が店の随所で輝く

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さらに、sweet珍棒名義でDJとしても活躍する小宮さん。ハウスやダブといったクラブミュージックだけでなく、歌謡曲、演歌まで、彼が手掛けるプレイリストが、時間帯や客層に合わせて店の空気を演出する。

グラスなどに描かれたロゴ。飲み会中に仲間内でアイデアを出し合い採用したもの

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こうした独自性が際立つ店づくりについて小宮さんは「吉祥寺にない居酒屋を作りたかった」と説明する。

「そもそも僕は良くも悪くも個性が強いんで(笑)。いろんなコミュニティの人たちに『爛漫東京に行けば間違いない!』と言われる店を目指しました」

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佐藤 潮.

ライター: 佐藤 潮.

ミシュラン三つ星店から河原で捕まえた虫の素揚げまで、15年以上いろいろなグルメ記事を制作。酒場系の本を手掛けることも多く、頑固一徹の大将に怒られた経験も豊富だ。現在、Webのディレクターや広告写真の撮影など仕事の幅が広がっているが、やはりグルメ取材が一番楽しいと感じている。