吉祥寺『爛漫東京』地域リスペクトで月商700万円! 愛される店づくりの全貌【連載:居酒屋の輪】
コロナ禍でも前進! 地域との繋がりを深めた店先BBQ
2022年春のコロナ禍での開業、給付金に頼らず営業を続けたのも『爛漫東京』が地域に根付くきっかけとなった。
「昼12時から店前でBBQをやって、新鮮な魚や肉を地域の人に振る舞いました」と小宮さん。煙もくもくの良い香りで注目を集めつつ、道行く住人の心を掴み、信頼を積み上げた。「困ったときに助けてくれる人が自然と現れるようになりました。引き寄せの法則みたいですね。人とのつながりが自然と広がっていきました」と笑うそのポジティブさこそが、店の原動力なのだ。
偶然の縁も財産だ。常連客がフランスの試飲会で秋田銘酒「美酒爛漫」の蔵元とたまたま出会い、そこからコラボレーションにつながったという。
「常連さんが『いつも行く店が同じ爛漫って名前なんです』って話したら、わざわざ蔵元さんが秋田から来てくれたんですよ!」と小宮さん。
地域No.1を目指す! 『爛漫東京』の未来像
小宮さんは門前仲町の『富岡一丁目の夕陽』や『宿酒 きんきん』、『大衆酒場 坂本商店』、中目黒の『居酒屋FUNFAN』など、複数店舗のプロデュースも手掛けてきた。内装、メニュー開発、空間音楽の提供までトータルで関わり、売上を倍以上に引き上げた実績も持つ。
「3Dシミュレーションで内装デザインの提案からしています。アーティストを紹介してウォールアートを施したり、ユニフォームも地元の後輩がやってる『Slow Flow』というブランドで作ったり、関わる仲間みんなが満たされる仕組みです」という、コミュニティを巻き込んだカルチャー色の強い施策が成功の秘訣だ。
「やりたいことが多すぎて、生き急いでいます(笑)。思い立ったら吉日で形にしたいんですよ。今日どう生きるか、もうそれだけです。強いて目指していることは、もし吉祥寺で居酒屋総選挙があったら『爛漫東京』が一番になることです」
目標は、売上や規模ではなく地域での存在感。飲食店を通じてカルチャーとカルチャー、人と人を繋ぎ、それぞれの未来を豊かにする場所を目指す。
『爛漫東京』
住所/東京都武蔵野市吉祥寺本町1-30-16 加藤ビル1F
電話番号/0422-27-1127
営業時間/17:00~翌1:00
定休日/無休
坪数・席数/約12坪・23席
https://www.instagram.com/ranman_tokyo/
