渋谷『鶏汽爽惣』オープン当初は苦戦も月商270万円まで成長。SNSマーケが集客の起爆剤に!
2024年11月に渋谷にオープンした『鶏汽爽惣(チキソウソウ)』は、中目黒の人気店『大衆酒場 チャン栓チャン』の姉妹店として誕生した中華酒場だ。オープン当初は苦戦の連続だったが、試行錯誤を重ねるうちに徐々に客足が増え、現在では月商270万円を達成。激戦区・渋谷でどのように集客を伸ばしてきたのか、代表の渋谷邦浩氏に話を聞いた。
>>飲食店“専門”の求人サイトだから即戦力が見つかる。社員とアルバイトまとめて19,800円で掲載可!
開店から半年は鳴かず飛ばず。思い切ってSNSマーケティングに踏み切った
再開発が進む渋谷・桜丘エリアのビル2階に店を構える『鶏汽爽惣』。やや目につきにくい立地ではあるが、2018年にオープンした『大衆酒場 チャン栓チャン』が、駅前ながらも隠れ家的なロケーションで成功した経験から、この場所を選んだという。
オープンから半年間は広告を打たずに運営していたが、1日の来客が1〜2人という日もあり、さすがに危機感を覚えた。
「週末は開店当初からなんとか形になっていたんですが、それ以外の曜日の来店数が伸びなくて……。まずは来てくださった方をリピーターにつなげるために、金曜を除く平日限定でドリンク1杯無料、コースの場合は1名につき500円引きになるサービス券を配布しました。100人に配って1人でも来てくれたらいい。そんな思いで始めた施策です」
さらに、SNS施策も導入。評判の高いインフルエンサーの中でも、信頼がおける事務所に所属している人を選んで依頼した。費用は約10万円。この金額を高いとみるか安いとみるかは意見が分かれるが、まずは店の存在を知ってもらうことが先決。長い目で見れば、リピーター獲得につながる投資だと考えたという。
インフルエンサーの影響力はやはり大きかった。渋谷という土地柄、SNSをきっかけに遠方から足を運ぶ人が増えたほか、近隣の企業で働く人の来店も徐々に増えていった。中には、「新しい店ができて気になっていたが、雰囲気がわかりにくく入りにくかった」という声もあったようだ。
現在の客単価は5,000円。当初は6~7,000円に設定していたが、渋谷氏は「高価格帯で来店頻度が低い店よりも、月に何度も来てもらえるお店の方がやりがいを感じられる」と考え、あえて客単価を下げたという。
インフルエンサーに依頼すると、ターゲット層とは異なる客層、例えばあまりお酒を飲まない若い層が来る可能性もあるが、そうしたことはほとんどなかった。
「センター街とは違い、246を渡って桜丘まで足を運ぶ人は、お酒を飲みたい、美味しいものを食べたいという目的意識が強い人が多い。だからこそ、自分たちも『わざわざ行きたい店』に値するサービスや料理を提供することを意識しました」




