サントリー187品目を4月から値上げ。2026年業務用食品価格の最新動向と飲食店の対策
食品・酒類を中心とした値上げの動きが加速している。2026年4月1日出荷分から、サントリーはウイスキーや焼酎、ワインなど業務用・家庭用を含む187品目の価格改定を発表した(参考1)。こうした動きは同社に限らない。2026年4月以降の食品値上げの見通しと、飲食店が今後行うべき対策を整理しておきたい。
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サントリーなど大手各社が続々発表。2025年実績から読み解く「値上げの常態化」
2025年の食品値上げは年間累計で2万品目を超え、過去最大級の規模だった。その勢いは2026年に入っても、収まる気配はなさそうだ。帝国データバンクの調査によれば、2026年4月までですでに3,593品目の値上げが決定。月間1,000品目前後という高水準が常態化しつつある(参考2)。飲食店経営においては、無視できない状況が続くだろう。
中でもサントリーがウイスキーや焼酎、ワインなど187品目の価格改定を発表したことで、業務用酒類を扱う飲食店のドリンク原価への影響は避けられないだろう。また、キユーピーでもマヨネーズなどの業務用調味料、ニッスイでは業務用冷凍食品が、同じく4月から値上げを予定している。
こうした各社の動向から、もはや特定原材料や一時的な要因によるものではなく、業界全体として「値上げが前提」の調達環境に移行しつつあるようだ。飲食店側も、従来の価格設定や仕入れの在り方から、発想を転換する時期に来ているのかもしれない。
2026年は「物流・人件費」が主因に。飲食店はどう備えるべきか
帝国データバンクの分析によると、2026年の値上げ要因として多く挙げられているのが「人件費(66.0%)」と「物流費(61.8%)」だ。特に最低賃金の引き上げや賃上げによる影響を含む人件費は、過去最高水準となっている。
一方で、これまで大きな要因とされてきた円安による値上げは、ごく小規模にとどまった。輸入コスト増やエネルギー高といった「外圧」による値上げから、国内の「内圧」による持続的な物価高へと、局面が移り変わっていることが伺える。
サントリーをはじめとしたメーカー各社にとっても、短期間での価格転嫁が避けられない状況にあることが、今回の値上げラッシュからも読み取れる。2026年の食品値上げは、もはや一時的なものではなさそうだ。
物流費や人件費といった国内要因が主因となる以上、今後は短期的な仕入れ調整だけでなく、中長期的なメニュー戦略や価格設計の見直しが不可欠といえるのではないだろうか。
その裏付けとして、2025年に目立っていた「減量値上げ(ステルス値上げ)」の割合が、2026年は1割前後にとどまっている。飲食店側としては、仕入れ価格の上昇を前提に、原価率の再計算やメニュー価格の見直し、提供量の再設計を行う必要があるだろう。
いま一度、自店の原価構造を可視化し、価格改定のタイミングや商品構成の最適化を検討してはいかがだろうか。








