学芸大学『リ・カーリカ』に学ぶ最強のチーム論。正社員9割で挑む「人が育つ」組織のつくり方
学芸大学『リ・カーリカ』や『TUTU』、そして恵比寿の『ta.bacco EBISU(タバッコ エビス)』など、人気イタリアン5店舗を展開する株式会社タバッキ。同社を率いるのは、オーナーシェフの堤亮輔氏だ。
2013年の創業から13年。いまや飲食業界でその名を知らぬ者はいないほどの存在感を示す同社だが、堤氏が最も注力してきたのは「店舗を増やすこと」ではなく「人を育てること」だった。どのような考えで採用し、どのような仕組みで人を育てているのか、堤氏に話を聞いた。
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労働環境の改善×人材育成を両立させる「ラボ」の存在
タバッキの従業員は現在25~30名ほど。昨年は創業期を支えた10年選手たちが5名も卒業し、独立を果たしたという。長く働き、力をつけて巣立っていく――。飲食人として理想的なサイクルを生み出しているタバッキでは、9割以上が正社員だ。多くの飲食店がアルバイトスタッフを戦力とする中、同社は「プロの集団」であることにこだわる。
しかし、人気店であればあるほど、長時間労働や業務過多といった課題はつきまとう。そこで堤氏が導入したのが、「リ・カーリカ ラボ」だ。
「うちの店はどこもキッチンが狭いんです。だから、すべての仕込みを店舗でやろうとすると、どうしても長時間労働になってしまう。そこで、出汁をとったり魚を捌いたりといった時間のかかる『0から1』の工程をラボに集約しました。これにより、現場のスタッフが営業に集中できる環境を作っています」
このラボは単なる仕込み場ではない。若手スタッフの育成機関としての役割も担っている。 現在、ラボには専任のベテラン料理人が1名常駐しているが、そこに各店舗の若手スタッフが週1回から月3回ほどのペースでローテーションに入り、マンツーマンで指導を受けながら仕込みを行うのだ。
「現場の営業中だと、どうしても『早くやって』と言ってしまいがちですが、ラボなら時間をかけて魚の捌き方や食材の扱い方を教えられます。若手にとっては基礎技術を習得する場になり、店舗にとっては仕込み済み食材が届くことで労働時間の短縮になる。ベテランスタッフにとっても、自身のライフスタイルに合わせた働き方(日中のみなど)ができるというメリットがあります」
技術の習得と労働環境の改善。この2つを「ラボ」という仕組みで両立させている点が、タバッキの組織力の強さの一つだ。
求めている人材は「経験より熱量」。正社員採用は、媒体選びが重要
こうした手厚い育成環境があるからこそ、採用においては「誰でもいいわけではない」と堤氏は言い切る。タバッキが長年メインの採用チャネルとして活用しているのが『求人飲食店ドットコム』だ。
「人手不足の影響か、正直なところ応募数自体は以前より減っています。でも、飲食に特化している媒体だけあって、来る人の質はいいですね。なんとなく働く場所を探している人ではなく、『将来自分の店を持ちたい』とか『イタリアンを究めたい』といった、ちゃんとしたプランと熱量を持った人が来てくれる印象があります」
『求人飲食店ドットコム』経由の応募者は、中途採用が中心だ。他店での経験を持ちながら、「もっと深く学びたい」「次のステージに行きたい」という意欲的な人材が多いという。
「即戦力が欲しいというよりは、思いを持って来てくれる人と出会いたい。その点、『求人飲食店ドットコム』は僕らのように思いを重視する店と相性がいいと感じています」




