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月商700万円を売る武蔵小山『寿司とmas』。握らない寿司を武器に“ムサコ”の顔に

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株式会社マスダストア代表・増田大典氏

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武蔵小山の『寿司とmas(すしとマス)』は、『イタリアン食堂MAS』をはじめ、同エリアでドミナント展開するマスダストアが手がける店。肩肘張らずに寿司と日本酒を楽しめるカジュアルな店として支持を集め、月商約700万円を売り上げる繁盛店だ。

同社を率いる代表・増田大典氏はイタリアン出身のシェフで、他の店舗はいずれも洋風業態。その中で、なぜ寿司という業態を選んだのか。枠を超えて挑んだ店づくりに対する思いについて、増田氏に話を聞いた。

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空き物件に“ノリと勢い”で申し込んだのがすべての始まりだった

マスダストアは2020年8月に『イタリアン食堂MAS』をオープンしたのを皮切りに、2021年に『寿司とmas』、2023年に『パン商店MAS』、2025年に『ウラパンマス』と武蔵小山で店舗展開をしてきた。どの店舗も駅から徒歩5分以内、『ウラパンマス』にいたっては、『寿司とmas』の真裏というユニークな立地も特徴だ。

「初めは店舗展開するつもりはなかったんです」と笑う増田氏は、グローバルダイニングの出身。同社が掲げる“エンターテイメントとしての食事を創り出す”という考え方に感銘を受け、店長職を務めるなど現場経験を積み、約15年間勤務したのち独立を果たした。

独立した2020年といえばコロナ禍真っただ中。営業時間が制限されるなど、さまざまなタイミングが重なったことが、2店舗目となる『寿司とmas』出店につながった。

客席はコの字カウンターのほか、2名卓、4名卓も用意する

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「もともとこの場所には『幸寿司』という昔ながらの寿司店があったのですが、コロナ禍をきっかけに休業し、そのまま閉店してしまいました。当時は独立したばかりで勢いもあったので、深く考えずにノリで物件を申し込んでしまったんです」

とはいえ、身近に寿司職人がいたわけではない。営業時間が限られていた分、空いた時間を使い、YouTubeなどの動画を参考にしながら、見よう見まねで寿司の握り方を学んだという。

「一応それなりの見た目と味にはなるんですが、プロの握った寿司を改めて食べると、シャリの食感をはじめ、何もかもが違うんです。今考えると、きちんと修行を積んできた職人さんに対して、本当に失礼なことをしていましたよね」

このままではとても客に出せないと判断し、人材派遣会社を通じて若い寿司職人を迎えることに。自身は近隣のスーパーの鮮魚売り場で早朝のアルバイトをしながら、魚の扱い方を学んだ。

寿司職人の確保や定着には想定以上の苦労もあったという。そうした経験を経て、増田氏がたどり着いた結論は「どう頑張っても、プロの寿司職人には勝てない」という現実だった。

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河西みのり

ライター: 河西みのり

フリーランスで活動するライター&インタビュアー。現在はソーシャルメディアや業界紙など多岐に渡り執筆。飲食店取材からレシピ本の編集、お取り寄せカタログのコピーまで“食”にまつわる分野を得意とする。