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『uguisu/organ』紺野真さんが語る「不均一の面白さと、不便の贅沢」【私の偏愛】

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自宅から持ってきてくれたルアー。「かわいいでしょ?」とうれしそうに笑う紺野さん

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混じり気があることが、面白みになる。誰かの記憶に残るものに

この日紺野さんはもう一つ、“偏愛”する「釣り」のルアーも持ってきてくれた。三つのうち、丸みを帯びた二つは米・Bagley社の年代物のルアー。非常に高い浮力を持つバルサ木材で作られており、釣り好きの中には熱狂的な愛好家も少なくないマニアックなアイテムだ。しかし、バルサは非常にデリケートな木のため、部分部分によって硬さや浮力が異なり、同シリーズ商品でも個体差が大きいという。

「これも今はなかなか手に入らず、似たようなタイプのものがプラスチックで作られています。でもプラだとこの浮力は出ません。もちろん最新のルアーもいろいろ持っていて、中にウエイトが入って飛距離が出るものや、塗装がキレイで見た目がリアルなものなど、その進化も面白い。でも、やっぱりマネできない部分があるんです。現代は均一品質が正義とされますが、昔のようにバラつきや欠点があっても、それも一期一会。唯一無二であるその存在を構成する、面白い要素の一つだと思うんですよね」

そう言って、紺野さんはまた目を輝かせながらルアーに視線を落とす。「バラつきや欠点も、それを成す魅力的な要素の一つである」——、思えばそんな哲学は、『uguisu』や『organ』の代名詞であるナチュラルワインにも、確かに映し出されている。農薬や培養酵母の技術を使わず、人の手作業で造られるナチュラルワインは、製造年や瓶によっても味が異なるとされる。自然の中で複数の酵母が互いに作用し合うため、時には荒削りな風味が生じたり、作用のニュアンスが変わったり。それが独特のクセや味わいを生むのだ。

「キャンプにはプリミティブ側のヒントがたくさんある。夢は、数日間キャンプに行ってマス釣りをして、自分で起こした火で調理してのんびり過ごすこと」

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「そういう点が自分の好みとフィットしたんでしょうね。開業当時はお金がなくて、店のスツールも一つのいいブランドでそろえることはできなかったけれど、今では手に入らない、それぞれ違うオンリーワンが集まっているのもいいじゃないですか。世界中どこの街、どの店に行っても同じじゃつまらない。トレンドや最先端も取り入れつつ、世界一のワインや料理を提供することはできなくても、いつまでも誰かの記憶に残る場所でありたいですね」

西荻窪『organ』は6月で15周年を迎える

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『organ(オルガン)』
住所/東京都杉並区西荻南2-19-12
電話/03-5941-5388
営業時間/平日17:00~23:00、土日12:00~15:00/17:00~23:00
定休日/月曜
https://www.instagram.com/organ_tokyo

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RIN

ライター: RIN

カフェライター・エディター。街の小さな一軒からトレンドカフェ、昔ながらの喫茶店まで、カフェという場を通じて幸せを提供してくれる人の声と熱を届けるのが好き。ライフワークは"スコーンの人"(IG:@rin_125)。