中食の市場規模が10兆円を突破。飲食店の「デリバリー」「テイクアウト」需要高まる

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飲食店に出かけて食事を楽しむ「外食」、家で調理したものを自宅で食べる「内食」のほか、近年注目されているのが、惣菜など外で購入してきたものを自宅で食べる「中食」だ。
一般社団法人日本惣菜協会が発表した「2018年版 日本惣菜白書」によると、2017年の惣菜市場規模は10兆555億円。これは前年対比102.2%となり、およそ40年前の調査に比べて10倍以上の成長となった。また、惣菜を買う目的は「普段のおかずとして」が61.5%で最も多く、「帰宅が遅くなって調理の時間がないとき」が25.9%と続いた。
この調査結果から、中食市場の拡大の背景に考えられるのは、「ライフスタイルの変化を反映した結果」と同協会。高齢化・核家族が増えたことはもちろんだが、働く女性が増えたことで、食事を作る余裕がないケースが増えたことが考えられる。

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もちろん、この動きは飲食店にも影響を与えている。2017年11月に「飲食店リサーチ」が行った調査によると、アンケートに回答した飲食店の45.6%がテイクアウトを、20%がデリバリーを実施していることがわかった。また「ファインダイン」や「LINEデリマ」といったデリバリーのアウトソーシングサービスも、多くの企業が参入している。さらに、これまでは首都圏がメインエリアだった「UberEATS(ウーバーイーツ)」は、今年5月に大阪でもサービスをスタート。消費者のニーズに応える形となった。
調査によると今後の惣菜利用について、「かなり増える」「多少増える」と回答した人(首都圏)は計24.8%。「減る」の7.3%を大きく上回っている。この結果からも、今後中食需要は右肩上がりとなっていくことが予想される。適したメニューがあるならば、デリバリーやテイクアウトメニューの導入を検討してみてはいかがだろうか。
