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「いつかは故郷で」。京都から福岡へUターン、『捏製作所』の移住ストーリー

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『捏製作所』を営む菅原淳思さん(左)と妻の慶さん(右)

近年、理想のライフスタイルを求め、Iターン・Uターンという形で地方へ移住する人が増えている。東京や大阪など故郷から離れた場所にある飲食店で働いている、または経営している人の中には、「いつかは地元に帰って店を開きたい」と考えている人もいるのではないだろうか。

しかし、条件が異なる地方での出店には不安も多く、一歩を踏み出せないケースも少なくない。その実際のところを知るために、京都から福岡へUターンし、人気店『捏(つくね)製作所』を営む菅原淳思さん、慶さん夫妻に話を聞いた。

進学を機に京都へ。会社員経験を経てつくね料理専門店をオープン

福岡の繁華街・天神から地下鉄で10分、藤崎駅からしばらく歩いた場所にある『捏製作所』は、多くの飲食店がひしめくグルメタウン福岡でも珍しい、つくね料理専門店だ。地元では文教地区として知られる閑静な住宅街にありながらも、「この味を食べたい」とわざわざ足を運ぶ人も多い。ここの店主を務めるのが、菅原淳思さん。同じく福岡出身の妻・慶さんとともに京都から福岡にUターンし、4年目を迎える。

「福岡を離れて京都で暮らし始めたのは進学がきっかけです。当時から漠然と『いつかは福岡へ戻ってこよう』という思いはありました。飲食店に興味はあったのですが、ビジネスについてしっかり学びたいと、卒業後は京都で会社員に。その後、チェーンの焼き鳥店での就業を経て、京都市役所の近くに『捏製作所』をオープンさせました」

そう話す淳思さんは、開業後、京都で7年ほど店を営むことになる。当時は18時~翌朝5時までの長時間営業で、「眠る時間もほとんどなかったんです」と慶さんは振り返る。淳思さんも「このスタイルは長くは続けられない」と考え、「いつかは福岡へ」の思いもあり、飲食店経営者だった常連客に京都の店を譲り、福岡で新たに再出発を切ることになった。

上質な時間が過ごせそうな洗練された空間

福岡・天神は完成された街。あえて外して、自分たちらしさを追求

そんな二人が再出発の地として選んだのが、福岡市の中心から少し離れた場所にある藤崎エリアだ。住宅街にあり、静かな街並みが広がる場所だが、あえて中心地を外したのにも理由がある。

「福岡でお店を出すとなったときに、天神などがある中央区は外そうと決めていたんです。あのあたりはもう完成された街。そうではなくて、自分たちでやりたいことが広げられるような場所で店をやりたいという思いがあって……。自転車でいろいろと見て回ったときにここだなと」

藤崎や隣接する西新、室見は、近年地価が上昇し続けているエリアだ。文教地区として地元の人はもちろん、転勤などで県外から引っ越してきた人にも人気で、所得が高いアッパー層も多く暮らしている。街を歩いていると、裕福さを感じさせる佇まいの住宅もしばしば見受けられる。

一方、近隣の商店街を中心に“安さ”を売りにする店は多いものの、上質なものを求める人に向けた本物志向の店はまだまだ少ないのが現状。「いいものを求める人はいても、その受け皿がないのでは……」。街を歩いてそう感じた菅原さん夫婦は、ここ藤崎に出店を決めた。

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戸田千文

About 戸田千文

広島・東京を中心に活動するフリーランスの編集・ライター。これまでにグルメ冊子や観光ガイドブック、町おこし情報誌などの編集・執筆を担当。地方の魅力を首都圏に発信する仕事をするのが夢。おいしい地酒を求め、常にアンテナを張り巡らせ中。