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忘年会の宴会客からリピーターを生む5つの秘策。1~2月の閑散期にも有効!?

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画像素材:PIXTA

忘年会シーズン真っ只中。忙しい中でお客の満足度を上げるにはどうすれば良いかなどを考えることも重要だが、その後のリピート利用につなげるアプローチも忘れてはならない。忘年会で初めて訪れたお客をリピーターにできれば、忘年会シーズンが終わってからの集客も安定するだろう。そこで今回は、宴会客をリピーターにするための5つの秘策を紹介する。

秘策1:大量のクーポンをプレゼント

宴会客にクーポンを配る店は多いが、その後のリピート率アップを図るという面からみると、普段配っているクーポンだけでは効果が薄い。そこで、宴会コースを利用してくれたお客限定の特別クーポンを作るほか、「お会計から10%引き」などの思い切った内容も検討したいところ。中でもおすすめしたいのが、とにかくクーポンを大量に配る方法だ。例えば、宴会客1名あたり10枚程度の「ドリンク無料クーポン」を配ってみよう。宴会客自身が知人を誘って来店してくれるだけでなく、クーポンの半分を知人に渡し、その知人がさらに別の知人を誘って来店してくれる可能性も出てくる。クーポンが拡散されることでリピート率が上がることはもちろん、多くの人に店の名前を知ってもらうきっかけにもなるだろう。

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秘策2:忘年会の場で次回の宴会予約を受け付け

より確実にリピーターを獲得するためには、その場でも次回の宴会予約を受け付けたい。忘年会の席では新年会の予約、新年会の席では送別会の予約など、連続する宴会シーズンにはこうした方法が有効だ。もちろん、人数や日程は仮のもので構わない。店のLINEアカウントで幹事とつながり、本予約に結び付けよう。このとき、食材の好みや気に入ったメニューなども伺い、カスタマイズした内容を提案するとなお良い。「特別感」を演出することにより、新規客からリピーターへ、さらに常連客へと変化していくことが見込まれる。細やかな気遣いとマメな連絡が、次回の宴会予約に結び付ける鍵だ。

秘策3:特典付き年間パスポートの発行

宴会客からリピーターになってもらうためには、1回限りの割引クーポンではなく、期限内に何度も使ってもらえる「パスポート」を渡すこともおすすめしたい。その際は「月に1回ランチ無料」「月に1回会計から1000円引き」といった特典を付けるなど、継続的に来店してもらうことを前提にパスポートを作成しよう。短期的なクーポンでは、一度来店してもらえたとしても、その後につなげることが難しい。その点パスポート制なら、少なくとも1年間はリピートしてもらえる可能性が高まるのだ。さらにパスポートの裏面に毎月スタンプを押せるようにして、「コンプリートでさらなる特典ゲット」のような付加価値を付ければ、毎月通ってくれるお客も増えるだろう。その代わりパスポートを使っての来店時に、「有効期限が終了してもまた来店したい」と思えるような店の魅力をアピールしておく必要がある。「月替わりメニュー」や「今月のドリンク」などの限定メニューを作成し、お客を飽きさせない工夫も忘れずに。

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秘策4:客層に応じた「シチュエーション割」の実施

多人数の宴会は年間でもさほど多くない。数少ない大人数での宴会からリピーターを獲得するのはなかなか難しいこともあるだろう。それなら少人数の食事会や飲み会こそ、今後につなげるための工夫が有効だ。例えば、「5名以上で来店するとドリンク一杯無料」「女性ばかりで来店するとデザート無料」「月曜日に来店すると1名あたり500円割引」など、ちょっとしたシチュエーション割を行ってみよう。チラシを配る、店頭ポスターでアピールするなどすれば、宴会での来店をきっかけにそのサービスを知った客が知り合いに声をかけ、リピーターを獲得することにつながる。また、ホームページやLINE、メルマガでの周知も併せて行えば、新規客の来店も望める一石二鳥のアイデアだ。

秘策5:「職場限定デリバリー」の提案

職場の宴会として来店した客に有効な案が「職場限定デリバリー」。つまり、ランチタイムのお弁当や、夜食のデリバリーを行うというものだ。あらかじめデリバリー専用のチラシを作っておき、店から一定範囲内の職場から訪れた宴会客に配ろう。職場限定にすることでまとまった注文が期待でき、個人へのデリバリーサービスよりも収益性が高くなる。また、完全予約制にすればロスも減らせるだろう。まずは1か月限定にするなどして、新しいサービスの提供方法を模索してみてはいかがだろうか。

忘年会シーズンは集客が見込めるが、1~2月の飲食店は客足が伸びないことが多い。3月以降にやってくる歓送迎会シーズンまでの客数を確保するため、しっかりとリピーターや常連客を増やしておくことが重要だ。割引クーポンだけではなく、お客のニーズに合わせた多様なサービスを検討しよう。拡散力や継続力のある特典を打ち出すことで、より大きな効果が期待できるはずだ。

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大槻洋次郎

ライター: 大槻洋次郎

父親が喫茶店を営む家庭に生まれ、31才の時にカフェで独立開業。個人経営のこだわりカフェの先駆者的存在となった。現在は大手カフェスクールや展示会での講師活動、飲食店の開業支援などを行なっている。現場目線の初心者でもわかりやすいノウハウに定評がある。メディア出演も多数。得意料理はパスタ。