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飲食店の家賃支払い問題はどうなる? 「外食産業の声」がパネルディスカッション実施

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EGGS 'N THINGS JAPAN株式会社代表取締役の松田公太氏

新型コロナウイルスの影響で飲食店にとって苦しい状況が続いている。緊急事態宣言が解除された地域では通常営業に戻る飲食店も増えているが、以前の売上に戻るにはしばらく時間が掛かるだろう。

そんな中で何とかこの窮地を救おうと発足された「外食産業の声」が状況改善に向けて活動を続けている。4月28日に行われたYoutube LIVEの生配信では、飲食店経営者たちが家賃支払い問題について直接各政党代表に訴えるパネルディスカッションを実施。外食産業の現状と今後の対策が語られる貴重な場となった。

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パネルディスカッションの様子

借入を増やし続けるのが怖い、家賃が払えない……。飲食店経営に「恐怖」

パネルディスカッションでは、元参議院議員でありEGGS 'N THINGS JAPAN株式会社代表取締役の松田公太氏より外食産業の現状が改めて語られた。

「我々外食産業の経営者は、売上高が暴落する中で何とか生き残ろうと日々奔走している状況です。テイクアウトやデリバリーなどに新たにチャレンジして、1円でも多く売上を確保しようと努力していらっしゃる方々も多くいます。しかし、残念ながらテイクアウト・デリバリーでは、イートインのレストランはせいぜい通常の売上の5%から10%くらいしか確保することができません」

この状況の中で多くの経営者が経営維持対策として行っているのが、銀行や金融機関への追加借入。しかし、この新型コロナウイルスの影響が長期に及ぶと、借入もどんどん増えていってしまう。松田氏は続ける。

「飲食店経営者の多くは借入をどこまで増やし続ければいいかわからず、恐怖心を持ちながら増やしていっています。なかには、これ以上借入を増やすのが怖い、だったらお店を閉めてしまおうと廃業を真剣に考える人たちも増えてきています」

借入を増やさなければ経費は支払えない。その経費の中でも、特に飲食店経営者が頭を悩ませているのが、家賃の支払いだ。松田氏は「東京などの大都市では、家賃が月に数百万円というところが普通にある。売上がゼロに近い中でこの金額を払うのは難しい」と指摘する。

『鮨西むら』オーナー・西村文輝氏

さらに登壇した飲食店経営者たちも続けて現状を訴えた。『鮨西むら』オーナー・西村文輝氏は前回の発足会見に続き自店の窮状についてコメント。

「僕はやっと自分で店を持てるようになったのが2015年。地道にやってきました。去年には人も雇えるようになって、まさにこれからだというときに緊急事態宣言が発令したんです。現在は週に1~2組、換気を良くして間隔を取ってという形でやっていますが、それでは全く家賃の支払いには追い付かない。払わなければならないのに収入がないんで、どうしようという恐怖があります」

株式会社アイロム代表取締役・森山佳和氏は、現在経営している5店舗のうち2店舗だけを稼働させ、営業もテイクアウトとデリバリーに切り替えたが、苦しい状況が続いているという。

「4月は昨対比10%を切る売上です。『ピンチはチャンス』なんて言いますけど、そんなことを軽はずみに言えるような状況ではなくなってしまいました。不動産オーナーに対して家賃交渉もし始めたんですが、借りている立場なので強引には押し切れないのが正直なところです」

また、ゴーゴーカレーグループ代表取締役・宮森宏和氏は、昨年事業承継の一環として後継者のいないカレー店をM&Aしたことなどが理由で、セーフティネットを受けられない状況にあると吐露した。

「各店舗の売上は半分くらいになってしまっていますが、M&Aで昨年より店舗は増えているので全体の売上は昨年比を越えており、セーフティネットを受ける条件には当てはまりません。さらに我々は資本金が5,500万円あるので中小企業としてみなされず、各種助成金や補助金も申請できないんです。キャッシュインがなくて本当に困っています」

ゴーゴーカレーグループ代表取締役・宮森宏和氏

EVER BREW株式会社の代表取締役・菅原亮平氏は政府系金融機関や銀行から2億円の借入ができているものの、それでも経営状況は「かなり厳しい」と話す。

「どの方も『2億円も借入できたら会社は安定じゃないか?』とおっしゃるんですが、実際はすでにある借入の返済が毎月3,000万円ほど、さらに家賃が数千万円、人件費が数千万円と考えると、1億円近いお金がそのまま出ていってしまうんです。その中で2億円借りたところで果たして会社経営が続くのかというところ。どうなるかもわからない中で、明日のお金をただ借りている状況が続いている。それが実際の飲食業界の現状だと思います」

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竹野愛理

About 竹野愛理

食と文学を愛するライター。飲食店取材、食に関するコラム、書評を執筆のほか、食関連のメディアや書籍にて編集者としても従事。趣味は読書と散歩。本を片手に旅行したり食べ歩きをしたりすることが好き。