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2020年『今年の一皿』は「テイクアウトグルメ」。コロナ影響で市場拡大!

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『今年の一皿』として選ばれた「テイクアウトグルメ」

食に関する調査・研究を行っているぐるなび総研が、2020年の日本の世相を反映し象徴する『今年の一皿』として「テイクアウトグルメ」を選んだ。『今年の一皿』は、優れた⽇本の⾷⽂化を⼈々の共通の遺産として記録に残し、保護・継承するために2014年より開始され、今回で7回⽬となる。

今回ノミネートされたのは、「テイクアウトグルメ」「シャインマスカット」「代替肉」「ノンアルコールドリンク」の4つ。飲⾷店情報サイト「ぐるなび」の検索数や上昇率、会員を対象にしたアンケートなどをもとに選考・審査され、「テイクアウトグルメ」が大賞に決定した。

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【テイクアウトグルメの選定理由】
■テイクアウト販売を始める飲食店が急増
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、新たな収益源としてテイクアウトを開始する飲食店が急増した。ラーメンや高級料理、アルコール飲料など多種多様なメニューが増え、包材にも工夫が見られた。販売方法においても事前予約決済や店頭以外での購入など選択肢が広がり、テイクアウト市場が大きく進化した。

■消費者が飲食店を支援する動きも
生活様式が変化し在宅時間が増える中で、自宅でも手軽に飲食店の味を楽しめるテイクアウト需要が高まった。また外食の楽しさや飲食店の存在価値を再認識し、テイクアウトを通じて消費者が飲食店を支援する動きも見られた。

■新しい食文化として定着する兆し
今後も外食を楽しむ方法としてテイクアウト利用が継続し、新しい日本の食文化として定着する兆しがみられる。

【シャインマスカットの選定理由】
・パフェやサンドイッチなど、シャインマスカットを使った趣向を凝らしたメニューや商品が増えた。
・外食控えの中で手軽に贅沢感を味わえる高級食材として消費者の需要が増えた。

シャインマスカット

【代替肉の選定理由】
・健康志向の高まりを受け、大手食品メーカーの参入による品質向上や飲食チェーン店舗での導入など、国内で注目されはじめた。
・世界的な食糧危機問題への備えと、環境保全や持続可能な取り組みへの意識が高まり、新たな食材としての発展が期待できる。

代替肉

【ノンアルコールドリンクの選定理由】
・外出制限による運動機会の減少や在宅時間の増加とともに健康意識が高まり、ノンアルコールドリンクへの関心が集まった。
・ビールだけでなくワインやカクテルなど、ノンアルコールドリンクの種類が増え、味も進化した。

ノンアルコールドリンク

2020年の『今年の一皿』は、新型コロナウイルスの感染拡大が選定に大きく影響した。このまま収束の兆しが見えないようであれば、2021年の食文化にもなんらかの変化をもたらすかもしれない。

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上條真由美

ライター: 上條真由美

長野県安曇野市出身。ファッション誌・テレビ情報誌の編集者、求人ライターを経て独立。インタビューしたり執筆したり、平日の昼間にゴロゴロしたりしている。肉食・ビール党・猫背。カフェと落語が好き。