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大阪『ジャックとマチルダ』の常連客の作り方。メニュー戦略からYouTubeまで

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左からスタッフの近藤一衛さん、今尾幸徳さん、新谷江里佳さん

大阪・福島の路地裏にたたずむ立ち飲み店『ジャックとマチルダ』は、2016年のオープン以来、リピーターの絶えない繁盛店として知られている。常連客はもちろん一見客も入りやすい雰囲気で、近隣で働く40~60代のサラリーマンから、同店の噂を聞きつけて訪れる20~30代まで、幅広い層に支持されているのも特徴だ。今年6月には、ルクア大阪に2号店となる立ち飲み『となりのジャックとマチルダ』をオープンさせ、ますます知名度を上げている。

訪れたお客に「また来たい」と思わせる魅力は、どこにあるのだろうか? 今回は、同店の立ち上げから携わっている近藤一衛さんに、リピーターを生み出す秘訣とコロナ禍でのファンづくりについて伺った。

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独自の組織づくりに取り組むクラマ計画が運営

立ち飲み『ジャックとマチルダ』を運営するのは、大阪市内に9店舗の居酒屋を展開する株式会社クラマ計画。それぞれコンセプトの異なる店舗を独立的に運営し、店長など肩書きによる上下関係のない組織づくりが注目を集めている。

店長がいないことで、一般的な店長業務である書類作成や数字の管理はスタッフ全員で分担。そのほか、料理やお酒の担当などは、個人の得意分野に応じて役割を決めている。一人一人が「自分の店のために何ができるか」を考えて行動できる環境だからこそ、個性ある店が生まれ、その個性が魅力となっているのだ。

『ジャックとマチルダ』は同社が初めて手掛けた立ち飲み店だった。今でこそ巷にオシャレな立ち飲み店が増えたが、2016年当時は中高年のサラリーマンをターゲットにした立ち飲み店がほとんど。そんな中、従来の客層に加えて食の感度が高い人や女性客、20~30代のお客も狙って、大阪のグルメ激戦区・福島へ出店。幅広い層を集客するために、オシャレ感を出しつつ大衆的な要素をどのように残すか、試行錯誤したのだと近藤さんは話す。

「カウンターや足台など、居心地のいい立ち飲みにするにはどうすればいいのか、スタッフ3人で研究しました。壁は一人一人が好きなように古い木材を打ち付けたり、トタンを貼ったりと、自由に仕上げていきましたね。あえて不ぞろいに仕上げることで、ほっと落ち着ける空間を目指しました」

『ジャックとマチルダ』の店内。木やトタンの“ちぐはぐ”な内装が居心地のよさに繋がっている

居心地のよさと高コスパメニューでお客の心を掴む

『ジャックとマチルダ』の1人あたりの平均滞在時間は、一般的な立ち飲み店と比べて少し長い傾向にある。平均で1時間、長くて2~3時間滞在するお客もいるという。その理由は、立ち飲みとは思えないほどの居心地よさにある。

「立ち飲みって隣との間隔が狭いことですぐに疲れてしまうイメージを持たれがちですが、うちは一人一人のスペースをしっかり確保しています。立っている状態でいかにくつろいでもらうかを考えていますね」

居心地のよさから滞在時間が長くなり、客単価もアップ。1人あたりの客単価は約2,000円と立ち飲み店としては平均的に感じるかもしれないが、メニューの価格設定が抑えられていることを考えればそうでもない。全国各地から常時30種類を揃える日本酒は1杯429円~。料理は209円~で、メインの価格帯は319円。1~2人での来店が9割を占めることから、料理は1人分の盛り付けにして価格を抑えている。

さらに、日本酒は初心者でも楽しめるラインナップで、メニュー表にも分かりやすく表記されている。ピンク色で書かれているお酒はフルーティー、青はすっきり辛口、水色は燗または常温向きと、色分けしているのだ。そうした気遣いも、居心地のよさに繋がっている。

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松尾友喜

About 松尾友喜

和歌山の地元情報誌の編集部でパンの特集や連載、商品開発を手掛けるなど、“パン好き編集者”として活動。2018年に独立し、フリーランスのライター・編集者として、パンをはじめ食関連、旅と街歩き、インタビューなど幅広い分野で取材・執筆している。