人気ラーメン店『一二三家』のEC戦略! 飲食店のネット通販は「オンライン決済」の導入が必須
長引くコロナ禍で、イートイン以外での収益確保を模索する飲食店が増加。テイクアウトやデリバリーに加え、ネット通販を検討している店舗も多いだろう。しかし、競合店が増える中で他店と差別化を図りながら、売上を伸ばしていくことはなかなか難しい。
そんな中、横浜・鴨居の人気ラーメン店『一二三家(ひふみや)』は2021年3月から通販を開始し、同年7月には通販だけで月間売上100万円を達成。徐々に販路を拡大し、売上を伸ばし続けている。いったいどのようにして高い収益を確保しているのか、同店を運営する一二三家 代表・中川佳樹(けいじゅ)さんを取材。インフルエンサーマーケティングやスムーズなオンライン決済の実現など、ネット通販を成功させるための戦略をうかがった。
“家系ラーメン”としては珍しい「IT活用」と「丁寧な接客」で独自路線を追求
『一二三家』が開業したのは2012年。濃厚な豚骨醤油で知られる“横浜家系ラーメン”の店としてオープンした。目指したのは「ブレない味を提供し続ける」こと、そして職人気質なイメージが強い家系ラーメン店で、あえて「丁寧な接客を心掛け、おもてなしを大事にする」ことだった。
「10年前のラーメン店は“強面の店主が腕を組んでこだわりの味を出す”っていうイメージが強かったので、そういうちょっと近寄りがたい雰囲気を払拭したいと思ったんです。まずは第一印象を絶対大事にしようと、お客様への声掛けを積極的に行いました」
その甲斐もあり、ラーメン好きはもちろんのこと、近隣住民からも愛される地域密着型の店舗に成長。店内には常連客の子どもたちから貰った店長のイラストが飾ってあるなど、家系ラーメン店には珍しいアットホームな雰囲気がうかがえる。
さらに同店がもう一つ注力しているのが「SNSやITの活用」だ。
「SNSやITの活用は今でこそ当たり前ですが、10年前のラーメン店で進んで活用しているところはほとんどありませんでした。なので、差別化を図る意味でも、認知度を高める意味でも活用していこうと考えたんです」
SNSが今ほど普及していなかった開業当初からFacebookなどで定休日や商品情報を積極的に発信、認知度を高めることに成功した。「できるだけ家系ラーメンの系譜からは逸れずに、でも新しいことをやっていくっていうスタイルを大切にしています」と中川さんは語る。
言うまでもなく、ラーメンの味も好評だ。メニューはオーソドックスな「らーめん」に加え「ネギそぼろ麺」や「まぜそば」なども人気。トッピングも充実しており、インパクトのある「大判チャーシュー」から、爽やかな後味がクセになる「わさび」まで多彩に揃えられている。
2021年3月に通販開始。インフルエンサーマーケティングが効いた
常に新しいことに取り組んできた同店が、2021年3月に新たに開始したのがラーメンのネット通販だった。「きっかけはコロナ禍で始めたテイクアウトでした」と中川さん。
「コロナ禍になってすぐ、売上が下がっていくことを見越してテイクアウトを始めようとしたんです。そこで商品を冷凍化して提供できるように調整した際に、冷凍の商品であれば通販でも提供できるのではないかと考え、通販を検討することに」
通販に必要な営業許可(冷凍業・製麺業)を取得し、ネットショップ構築サービス「MakeShop byGMO」で通販用のWebサイトを制作した後、販売に至った。通販用のメニューは「とんこつ醤油ラーメン」「旨辛ラーメン」「チャーシュー麺」の3種類。通常販売に加え、化粧箱に入れた贈答用のセットも販売している。
始めてまだ数か月ではあるが、2021年7月度の月間売上は100万円を突破。もともと人気店とはいえ、驚異的な数字だ。短期間でここまで売り上げた秘訣は、インフルエンサーマーケティングに取り組んだことだという。
「インスタグラマーやユーチューバーの方に宣伝していただいたのが大きかったですね。特にYoutubeの影響はスゴかったです。こちらからPRをお願いしたこともありますが、ユーチューバーさんの方からお声がけいただいて、取り上げてもらったこともあります」
これを期に『一二三家』の知名度は一気に全国区へ。北海道から沖縄まで、さまざまな地域から注文が寄せられるようになった。また、実店舗との意外な相乗効果も生まれているという。
「家系ラーメンを横浜以外の人に届けられるようになったことは本当に嬉しかったですね。SNSを見ていると『通販で購入して美味しかったから、今度は店舗にも行ってみたい』というコメントもあって。実店舗への来店の動機になるとは思ってもみなかったので驚きました」
スムーズなオンライン決済が通販の武器に
開始すぐに多くの注文を受け、順調に売上を拡大し続けている同店。そんな同店の通販事業を支えているのが「オンライン決済サービス」だ。
「通販サイトの支払い方法はどんどん多様化しています。その中でより多くのお客様に利用していただくためにはスムーズなオンライン決済の導入が必須です。とはいえ、一番大切なのは商品の提供なので、オンライン決済への理解に時間をかけたり、トラブル対応に追われてしまっては意味がありません。できるだけ手間が少なく導入できる決済サービスを求めていました」
スムーズに導入でき、かつお客も簡単に利用できるサービスを求めて『一二三家』が選んだのは、GMOイプシロンが提供する決済サービス。クレジットカード決済を始め、ネット通販で利用されるほとんどの決済手段を一気に導入できるサービスだ。
「もともとMakeShopというネットショップ構築サービスを使っていたんですが、そこでおすすめされたのがGMOイプシロンの決済サービスでした。MakeShopとシステムの連携も取れているようだったので、すぐに使用してみることに。公式のWebサイトで必要な情報を登録するだけで、簡単に導入できました」
お客からの集金や店側への売上入金などはGMOイプシロンが対応してくれるため、店側が作業することはほとんどない。「おかげで商品開発や発送、サービスの向上に集中できています」と中川さんは言う。万が一、決済でトラブルになった際にも丁寧なサポートがある。
「何か問題があったときでも、GMOイプシロンの決済サービスにログインすると、決済状況の進捗がリアルタイムで見られるようになっているんです。そこですぐに状況が把握できますし、問題があってもスムーズに解決してもらえるので安心です」
また、PayPayやコンビニ決済など、決済手段が豊富であることも魅力の一つだと中川さんは語る。
「GMOイプシロンさんにいただいた資料に、お客様が使われる決済サービスの種類と割合を掲載したデータがあり、導入しないと機会損失を招く恐れがあることがわかったんです。そこでまずは最低限、利用者の多い決済サービスは導入しようと決めました。お客様によって使う決済サービスはいろいろなので、一気に導入できて本当に良かったです」
導入コストは低く、初期費用や決済代行にかかるトランザクション処理料は無料、手数料は決済手段にもよるが3.45%~と業界最安水準。決済導入以外にも、融資サービスや法人カード提供など資金まわりの支援も行っているなど、経済面のサポートも手厚い。
今後も販路を拡大予定、新たな挑戦は続く
今後はどのような展開を考えているのか、中川さんにうかがった。
「通販としては、今以上に全国に認知してもらうことを目標にしています。引き続き宣伝活動を頑張っていきたいです。あとは通販メニューとして、トッピングの種類を増やすことも考えています。店舗と同じようにお客様が好きなトッピングを選んでカスタマイズしていけたら、楽しそうですよね。さらに通販の注文が増えてきたら店舗展開してスタッフを増やし、実店舗と通販の両方を拡大していければと思っています」
今年7月には自動販売機での冷凍ラーメン販売をスタートするなど、通販以外にも新たな取り組みにチャレンジし続けている。「飲食業界はもちろん、今はいろんな業界が新しいことに挑戦している時代。自分たちも遅れを取らないように頑張っていかないと」と中川さんは語る。GMOイプシロンの決済サービスを導入した同店のように、システム面を信頼できるサービスに任せられれば、新たな挑戦へのステップも軽くなるだろう。
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『一二三家』
住所:神奈川県横浜市都筑区池辺町4704 三留ビル1F
営業時間:11:00~23:00
定休日:水曜日
席数:カウンター8、テーブル8
[提供]GMOイプシロン株式会社