飲食店の76%、店舗運営のDX化「必要」と回答。ぐるなびが調査

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昨今、さまざまな業界で注目されているDX(デジタルトランスフォーメーション)。すでに取り組みを進めている、または進めたいと考えている飲食店も多いのではないだろうか。こうしたなか、株式会社ぐるなびが、加盟店を対象に「飲食店のDX化に関する調査」を実施した。今回は、発表された結果を紹介する。
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【調査概要】
調査期間:2022年4月22日(金)~5月9日(月)
調査方法:Webアンケート
調査対象:全国
回答者:ぐるなび加盟店313店舗
※詳しい調査結果はこちら
飲食店の約半数が、店舗運営のデジタル化を実施
「店舗運営のデジタル化を進めることは、どの程度必要か」という問いに対し、最も多かったのが「必要だと考えて進めているが、不十分(39.0%)」との回答。「必要だと考え、すでに充分に進めている(10.9%)」と合わせると、49.8%もの店舗が「店舗運営のデジタル化を進めている」状態にある。
さらに、「必要だと考えているが、進められていない(26.2%)」との回答も加えると、76%もの店舗が「店舗運営のデジタル化を必要と考えている」ことが明らかとなった。一方、24.0%は、「店舗運営のデジタル化は必要ない」(あまり必要ない=19.2%、まったく必要ない=4.8%)と考えている。

ぐるなび調べ
38.7%の飲食店が、モバイルオーダーシステム導入・利用意向あり
現在導入・利用されているシステムのうち、最も多かったのは「ネット予約システム」で71.2%。ネット予約システムは多くの店舗にとって効果的なシステムで、導入により電話予約対応時間の削減や予約管理における人的ミスの防止など、さまざまなメリットが得られる。
また、実際に導入・利用している店舗が少なかった「モバイルオーダーシステム」や「テーブルトップオーダーシステム」は、導入・利用意向が高い傾向にあった。なかでも、とくに今後の導入・利用意向が高かったのが「モバイルオーダーシステム(38.7%)」だ。

ぐるなび調べ
続く質問では、モバイルオーダーシステムに感じているまたは期待しているメリットが明らかとなった。モバイルオーダーシステムを実際に導入・利用している店舗が実感しているメリットは、「注文以外の業務に集中できる」が最も多く、43.8%。これに対し、今後モバイルオーダーシステムの導入・利用意向があるという店舗が期待しているメリットで最も多かったのは、「フロア(接客)の人手を減らせる(38.8%)」という点だった。

ぐるなび調べ
モバイルオーダーシステムは、注文業務の効率化や人手不足の削減などの効果が得られるが、接客機会が減ってしまうという側面もある。接客を重視している店舗では使いづらいケースもあるため、各店舗の状況に合わせて導入や利用を検討した方が良いだろう。
今回の調査では、多くの店舗が店舗運営のデジタル化が必要だと考えていることが明らかとなった。これからデジタル化やDXを進める飲食店も多いと思うが、やみくもにデジタル化をすれば良いというわけではない。各店舗の状況などを踏まえた上で適したシステムを導入することが大切だ。
