大繁盛の『活惚れ』『オ山ノ活惚レ』。常連客を逃さない新戦略は「会員制&紹介制」!?
3店舗目『(惚)オ向イ上ル』は“会員制”の居酒屋に
『オ山ノ活惚レ』はコロナ禍でも若者で賑わったが、その一方で、元々来てほしかったはずの地元の常連客の足は再び遠のいてしまった。そこでオープンしたのが3店舗目の『(惚)オ向イ上ル』だ。
「『(惚)オ向イ上ル』は会員制のお店にしています。お客様は『活惚れ』からの常連客が中心で、客単価は15,000円〜20,000円。ミドルアッパー層のお客様のために、より質の高い食材を使い、静かな店内で好きなものを好きなだけ、ゆったりと飲んで食べていただくスタイルです」
会員制にしたため最初は客数が少なく苦労したが、間もなく評判となり、会員が新たなお客を連れ来てくれるようになった。そして、その中でも特に多かったのが港区からのお客様だったため、「港区にも勝機あり」と見て今年12月麻布にオープンするのが、4店舗目となる紹介制居酒屋だ。
店は16坪で、6席と4席の2つの個室に、カウンター10席。シックな店内で、『(惚)オ向イ上ル』と同じく客単価は15,000円〜20,000円。アラカルト中心で好きなものを好きなだけ食べられるスタイルだ。
コロナ禍でも店を繁盛させ、さらに着々と店舗数を増やせているのはなぜだろうか。

SNSで人気に日がつき、コロナ禍でも連日盛況の『オ山ノ活惚レ』
「まずひとつは、肌で感じたことに素直に従うことです。1店舗目がいっぱいになってしまったので、すぐ近くに2店舗をオープン。SNSでの拡散に力を入れた結果、若い人に人気となりコロナ禍を乗り越えました。しかし元々の常連客であるミドルアッパー層の足が遠のいてしまったので、会員制の3店舗目をオープン。そこで港区のお客様が多かったため麻布に4店舗目、というふうに、その時の流れを見て店舗を展開しています。もうひとつは、自分が常に現場に立ち、お客様との会話の中でニーズをキャッチすることです」
“コース料理のような量はいらない、高くてもいいから好きなものを好きなだけ食べたい”
“港区にはこういう店がないんだよ。港区にも出店してくれないかな”
そのような常連客の声をキャッチして、店を増やしてきた。また、若いお客の多い『オ山ノ活惚レ』でも、“SNSで見て一度きりの来店”にならないよう、こまめに声かけをするなどしてリピーターになってもらう努力をしている。
「お客様の声をきちんと聞き、お店を増やして利益を増やしていかなければスタッフにも還元できません。人を大切にすることが、これからの時代を生き抜く鍵になるはずです」
『オ山ノ活惚レ』
住所/東京都渋谷区猿楽町9-1 宮田ビル2F
電話番号/03-6416-3985
営業時間/月曜~土曜17:00~ 25:00、日曜・祝日16:00~24:00
定休日/不定休
