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赤羽『立ち飲みいこい』、低単価の“せんべろ店”でも月商1,000万円を叩き出せる理由とは

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『立ち飲みいこい 支店』の店内。平日の昼間でも客足は絶えない

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居心地の良さを追求するため、おごり・おごられは禁止

ここからは『立ち飲みいこい』店長の西野善夫氏にも話を聞いていく。西野氏は勤続約20年。現場を見続けるなかで、立ち飲み屋のあり方に変化を感じているという。

「一昔前は立ち飲み屋といえば呑兵衛のおじさんが集う店というイメージでしたが、最近はSNSの投稿などを見て『面白そう』と来てくれる若いお客様が増えました。女性のお一人様も当たり前になっていてびっくりしています」

客層の広がりもあり、入りづらいイメージを払拭しようと努めているそうだ。

「当店はトラブルにつながるナンパなどの声掛けはもちろん、おごり・おごられも禁止しています。そして、周りに迷惑がかかるレベルで泥酔しているお客様がいた場合は退店いただくようにお声がけしています。せっかく飲みに来たのに居心地が悪いと『また行こうかな』とはなりませんから」

『立ち飲みいこい』は基本的に販促ツールや広告などを使った集客はしていない。そこには、実際に来店した顧客にリピーターになってほしいという狙いがあるという。

「InstagramやTwitterの投稿も、その日の仕入れによって出すイレギュラーなメニューの告知をする程度です。お店の今後を考えると来店したお客様にリピートしてもらうのが一番なので、とにかく居心地が良くて、安くて旨い店を目指して頑張っています」

毎日来ても懐の痛まない安さと料理の美味しさはもちろん、居心地の良さを追求することでリピーターを多く獲得している『立ち飲みいこい』。立ち飲み屋という業態にして破格の売上を上げられるのは、創業当初から築いてきた仕入れ業者との関係性によるものと、地道にリピーターづくりを続けてきた結果にほかならない。低単価の飲食店でなくとも、同店から学ぶ部分は多いはずだ。

『立ち飲みいこい 本店』
住所/東京都北区赤羽1-3-8
電話番号/03-3901-5246
営業時間/11:00~22:00(月~土)、11:00~21:00(日)
定休日/無休
席数/すべて立ち飲み

『立ち飲みいこい 支店』
住所/東京都北区赤羽南1-5-7 クレアシオン赤羽ビル1F
電話番号/03-5939-7609
営業時間/7:00~22:00
定休日/日曜
席数/すべて立ち飲み

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松嶋三郎

ライター: 松嶋三郎

フリーランスのライター。堅いネタから柔らかいネタまで、週刊誌やビジネス誌など紙・Web問わず多数のメディアで執筆中。「書く記事はジャンルも内容も媒体も食わず嫌いしない」がモットー。 https://twitter.com/matsushima36