歓送迎会・花見ともに参加回数・予算は回復傾向。飲食店のテイクアウト需要も高まる可能性
新型コロナウイルス感染症が5類に移行して初となる春の宴会シーズン。円安や物価高などの影響もある中、歓送迎会や花見に参加する人はどれくらいいるのか気になるところだ。今回は、株式会社リクルートの「ホットペッパーグルメ外食総研」が行った「2024年『歓送迎会』&『花見』動向調査」から、歓送迎会と花見の参加回数や予算について紹介する。
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■調査概要
調査期間:2024年2月1日(木)~2024年2月13日(火)
調査方法:インターネット調査
調査対象:首都圏、関西圏、東海圏
回答者:20~69歳の男女(株式会社マクロミルの登録モニター)
歓送迎会・花見の参加率は増加。特に20代男女で顕著に
まず、2024年春の歓送迎会への参加見込みは、「昨年より大きく増えそう」と「昨年よりやや増えそう」という増加派が16.4%となった。なお、昨年の同調査結果は17.9%で2013年の調査開始以来最も高い数字に。2024年は調査開始以来2番目の高さとなっており、コロナ禍からの回復傾向が見られる。
2023年の実際の参加率は16.5%で2022年の9.6%から大幅増加したこともあり、2024年も上昇すると考えられる。また、「昨年より大きく減りそう」と「昨年よりやや減りそう」と答えた減少派は1.1%で、「昨年と変わらない」が 82.5%となった。
画像を見る花見への参加見込みは、「昨年より大きく増えそう」と「昨年よりやや増えそう」の増加派が12.7%となった。16.3%だった昨年よりは減っているが、「昨年より大きく減りそう」と「昨年よりやや減りそう」の減少派は0.5%と過去2番目に低い割合となっている。実際に参加した人は2021年から2023年まで増加しており、2024年も参加回数は回復傾向にあると考えられる。
画像を見るなお、性年代別では歓送迎会・花見のいずれにおいても、20代男女の参加率が多い傾向だ。
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値上げの影響もあり、実際の参加費は過去最高を更新する可能性も
歓送迎会の予算の想定額は4,404円となり、2023年の3,998円よりも406円上回った。背景として、2023年の実際の参加費(調査開始以来最高額の4,593円)が想定から大きく乖離したこと、物価高による飲食店の値上げなどが影響し、想定額が高くなったと考えられる。想定額と実際の参加費を比べてみると、実際の参加費のほうが毎年高くなっている傾向があり、2024年の実際の参加費は調査開始以来最高額を更新する可能性もある。なお、想定額の割合は「5,000 円~6,000 円未満」(33.9%)が最多で、「3,000 円~4,000 円未満」(21.3%)と続いている。
画像を見る花見については、2024年の想定金額は2,852円で、2023年よりも357円増加している。なお、2024年の1回1人あたりの想定額の最多の価格帯は、2023年同様「2,000 円未満」(24.9%)となっているが、2023年での実際の参加費における同価格帯の割合(31.5%)に比べると大きく下がっている。さらに、参加費が「0円」の割合は年々減少しており、2024年はさらに低くなっていることも考えると、調査開始以来最高額の2,942円となった2023年の実際の参加費を2024年は上回り、最高額を更新することが考えられる。
画像を見る歓送迎会メニューをはじめ、花見客を想定したテイクアウトサービスなどを検討する飲食店も多いだろう。こうした消費者動向も参考に、効果的な集客対策を検討してほしい。