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あえてのコップ酒で坪月商30万円! 永福町『日常酒飯人』が紡ぐ、酒場×ナチュラルワインの興

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『日常酒飯人』の店主・古屋皓瑛氏

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旨い“酒”と“飯”をアテに、気の合う“人”が自然と集まり、コミュニティが生まれる「大衆酒場」。永福町の『日常酒飯人(にちじょうさはんじ)』は、そんな昔ながらの赤ちょうちん文化を、ナチュラルワインとレストラン仕込みの創作イタリアンでリデザインしたワインスタンドだ。地元客の日常に溶け込むことで巧みにリピート客を獲得する、同店の店主・古屋皓瑛氏の手腕に迫る。

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街の事前リサーチと豊富な経験が実を結び、リピート率7割!

京王線永福町駅からほど近いビルの2階にあるワインスタンド『日常酒飯人(にちじょうさはんじ)』。2023年9月のオープンから半年、店は連日のように地元客で大きな賑わいを見せている。

店に入る前から粋な空気を感じさせるネーミングセンスだが、一度扉を開ければなお、その期待に間違いはなかったと知ることになるだろう。

すべてのお客の顔が見えるカウンター

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温もりある木製のコの字カウンターの内側から、気さくに迎えてくれるのは店主の古屋氏。大衆立ち呑み店の親しみやすさと、ワインバルのスタイリッシュさをうまく調和させ、ナチュラルワイン×イタリアンベースの酒場料理で客を魅了する。

学生時代に楽コーポレーションが手がける『汁べゑ』と出会ったことをきっかけに、飲食の世界に飛び込んだという古屋氏は、そのまま同社に入社。以来、約15年にわたり、刺し身と炉端の『ダイキチきんぎょ』やイタリアンレストラン『カンティーナ カーリカ・リ』などの人気店をはじめ、イタリアンバル、高級鉄板焼き店まで様々な場で研鑽を積んできた。

ソムリエの資格も持つ古屋氏

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だからこそ、独立の際には特定のジャンルでの出店にとらわれず、物件決定後に周辺の飲食店や住民の様子をリサーチし、街に合わせた業態を模索したという。

行き着いたのが「ナチュラルワインを大衆的に呑める酒場」だ。ナチュラルワインの名店『永福食堂』や、本格ピッツェリア『MASSIMOTTAVIO 』など、予約必至の人気店が多いこの街で「より日常的に楽しめる店でありたい」と、確かなクオリティのアテと立ち呑みというスタイルを打ち出した。その狙いは的中し、今では坪月商約30万円、リピート率約7割と確実に地元客のニーズを掴んでいる。

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山本愛理

ライター: 山本愛理

フリーライター・エディター。WEBを中心に食にまつわる記事を執筆。 昔ながらの喫茶店から星付きレストランまで、美味しいものを通して幸せな時間を提供してくれる人の声と熱を届けるのが好き。空いた時間はもっぱらカフェ巡り。