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開業2年で月商1,660万円『渋谷きときと』。「先端マーケティング×情熱」の相乗効果

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『渋谷きときと』の店長兼料理長の坂野裕平氏(左)と、株式会社HENRY代表取締役 横手和愛氏(右)

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富山の旬素材を活かした海鮮ネオ割烹居酒屋『渋谷きときと』。2021年10月8日のオープンから順調にファンを増やし続け、食べログ「渋谷 居酒屋 予約人気ランキングTOP20」では第1位の常連に。2023年12月には最高月商1,660万円に到達するなど、名実ともに渋谷を代表する繁盛店となっている。

運営元の株式会社HENRY代表取締役 横手和愛氏は、インフルエンサーマーケティングを主力事業とする株式会社ナハトの取締役を兼任しており、先端マーケティングのプロの目線で認知拡大施策を展開してきた。具体的にはどのように認知と売上を伸ばしてきたのか、横手氏本人と、共同創業者の一人である店長兼料理長の坂野裕平氏に聞いた。

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開業10か月前にはInstagramの運用を開始

「どんなに良い店でも存在が世間に広まらなければお客様は増えません。まずは認知が必要です。渋谷という若者が集まる土地柄も相まって、SNSマーケティングがうまく機能してくれたと思います」(横手氏)

同店のSNS運用の開始は、店舗開業の10か月前にも遡る。始めは店のオフィシャルアカウントではなく、店長・坂野氏の個人アカウントとしてスタートした。

「最初は料理好きな一般男性として、調理工程やレシピを発信しフォロワーを集めました。そのうち『自分の店を持つことになりました!』と宣言し、店の公式アカウントとして名義を切り替えています」(坂野氏)

現在、同店のInstagram公式アカウントのフォロワーは3,000人以上。投稿を遡れば、スケルトンの物件から店ができる施工工事の過程をはじめ、皿やグラスなど備品の選択、仕入れやメニュー開発の様子なども並び、店舗立ち上げの裏側が覗ける。

「インフルエンサーへの依頼は、開業当初に数名だけ。そのあとはSNSで話題性をキャッチした他のインフルエンサーや、グルメ情報配信者が自発的に投稿してくれて、それが拡散されて一般のお客様が増え、また投稿してくれて……といった良い流れが、開業3年目の今も続いています」(横手氏)

「お造り5点盛り合わせ」(1人前1,180円)。客のほとんどがオーダーする店の看板メニューだ。注文は2人前〜。写真は4人前(写真提供:株式会社HENRY)

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松本ゆりか

ライター: 松本ゆりか

東京でWebマーケターを経験した後、シンガポールへ渡りライフスタイル誌やWebメディア制作に携わる。帰国後、出版社勤務を経てフリーライターに。主に中小規模ビジネスや働き方に関する取材・執筆を担当。私生活ではひとり旅とはしご酒が好きなごきげんな人。