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リピート率は驚異の95%! 清澄白河に誕生したスペイン料理の新星『eman』

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金庫をそのままウォークインのワインセラーに活用。ワインは7割がスペイン産、3割が国産

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美味しさに加え、満足度も追求する

メニューはランチが8,250円、ディナーが1万6,500円のコース。ディナーは小さなスープのアミューズに始まり、タパス3種、冷前菜、温前菜、魚料理、肉料理、パエリア2品、デザート2品と少量多皿の構成だ。パエリアはコースの締めとしてデザートの前に2種類が登場し、非常に満足感がある。

「おいしさの次に重視しているのが、価格以上の満足度。1万6,500円という値段なりの内容ではなく、それ以上の価値を感じていただきたいと思っています」

もう一つ、同店の顧客満足度を上げているのが、8杯で8,470円というワインペアリング。スペインワインはクオリティが高いのにリーズナブルであるため、破格な価格設定が実現できているという。また、バスク地方のワイン、チャコリは、ボトルを高く持ち上げるエスカンシアと呼ばれる独特の方法で注ぐ。こうしたプレゼンテーションを随所に取り入れることでも、お客の心を惹きつけているのだ。

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フーディーから支持され、驚異のリピート率に

日本ではまだ数少ない、スペイン料理の高級レストランという目新しさに加え、小林氏によるブランディングや、徹底したおいしさと満足度の追求により、連日フーディーと呼ばれる食通が全国各地から足を運んでいる。食後にその場で次の予約をする人が大半で、そのリピート率は95パーセントというから驚きだ。新規のお客のためにネット予約用の席も用意しているが、すぐに2か月先まで埋まってしまうという。

「レストランとしてのレベルが上がってきたので、長年の夢だったミシュランの星を近いうちに獲りたいですね。これまで偉大なシェフたちの下で働いてきた自分が、今度は若手に刺激や夢を与えるような料理人になりたいですし、その責任があると思っています」

スペイン料理店として独自の路線を開拓し、勢いづく『eman』。スペイン料理はむろん、日本のガストロノミーにおいて今後も目が離せないレストランの一つだ。

「静岡県産手長海老のパエリア」。パエリアは専用の鍋でできたてをプレゼンテーションし、取り分ける(写真提供:eman)

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『eman(エマン)』
住所/東京都江東区白河1-3-6
電話番号/03-6240-3644
営業時間/18:00〜と19:45〜の二部制(金土12:15〜、18:45〜)
定休日/日曜・月曜
席数/13

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難波美枝

ライター: 難波美枝

ライター・エディター。プロ向けのフランス料理専門誌の編集部におよそ10年在籍した後、フリーランスに。料理雑誌やワイン専門誌、Webなどで星つきレストランからビストロ、バルまで、幅広く取材。