京都の『SUBA』が渋谷でも大行列。立ち食いそば×ワインの道を拓く『VS』の戦略
9月10日(火)、京都の人気立ち食いそば店『SUBA(スバ)』と、東京の神宮前と自由が丘に店舗を構えるワインショップ『VIRTUS(ウィルトス)』が融合した新店舗『VS(ブイエス)』が渋谷にオープンした。すでにランチ・ディナーともに行列が絶えない人気店となっている。
今までにない立ち食いそばとワインのコラボレーションを、渋谷の閑静なエリアから発信するに至った経緯や、狙い、タッグを組んだことにより得られたメリットなどを『SUBA』オーナーの鈴木弘二氏と『VIRTUS』『VS』のオーナーを務める中尾有氏に聞いた。
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京都『SUBA』の隣にできたコーヒースタンド、ワインバーの『sumi』きっかけで東京へ
2021年の大みそか、京都の清水五条の路地裏にオープンした『SUBA』。全国からその時期に一番良いそば粉を厳選し、製麺するオリジナル麺と、利尻昆布と本ガツオ、ウルメイワシなど上質な素材で引いた関⻄風のだしが特徴だ。京都ではなじみの薄かった立ち食いそばを再解釈し、現在では行列ができる人気店となった。
『SUBA』の鈴木氏と『VIRTUS』の中尾氏は、『SUBA』のスタッフを介して知り合った。両者が初めてタッグを組んだのは2023年7月に『SUBA』の隣にオープンしたコーヒースタンド、ワインバーの『sumi』だ。
「鈴木さんは、お店の見せ方、ディティールの作りこみ方、『そば』というポピュラーな食べ物をポピュラー過ぎない絶妙なラインを突くやり方などがうまくて、いろいろと学ばせてもらいました。これをワインの販売にも活かせたらいいと思ったんですよね」と中尾氏は明かす。
『SUBA』とタッグを組んだら面白そう」と考えた中尾氏は、たまたま不動産会社から届いたメルマガの物件案内に目をとめた。実際に内見してみると渋谷ながら閑静なエリアで、2階建て。坪数はそれぞれ約15坪ずつとちょうど良い広さだった。
「物件を見て、1階と2階で違うことをしたら面白いと思ったんです」と中尾氏は当時を振り返る。上下で違った顔を見せられる構造からコラボレーションの可能性を感じ、鈴木氏を誘って契約に至った。
