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中目黒で平均月商900万円の居酒屋『魚の花』。「駅からの距離」をものともせぬ顧客吸引力

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『魚の花』の代表・篠田匠氏(写真提供:『魚の花』)

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2022年5月にオープンした中目黒『魚の花(うのはな)』。駅から徒歩7分、目黒川から1本入った路地に位置する物件は好立地とは言い難いが、客単価6,000~7,000円、平均月商は約900万円を売り上げる人気店に成長。平日も多くの常連客でにぎわう。「中目黒で10年続く店づくり」をテーマに掲げる代表の篠田匠氏に、愛される店づくりの秘訣を伺った。

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口コミのみで7割がリピーター。繁忙期には観光客も訪れる

近年、あえてにぎやかな駅前や駅近を避け、路地裏や住宅街を選んで開業する店が増えている。篠田氏もその1人で、「大人がゆっくり食事を楽しめる店をつくりたい」と、駅からやや離れた場所に『魚の花』を開業した。本当に“いい店”であれば駅からの距離は問題にならないはずとの狙い通り、順調に売上を伸ばし、2人で立ち上げた店は社員6名、アルバイト2名の大所帯に。2024年には法人化も果たした。

中目黒駅から池尻方面へ徒歩7分の場所に構える店舗。入り口もひっそりと隠れ家のようなたたずまい

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しかし、中目黒といえばグルメ激戦区だ。集客をはじめ、ここまで苦労はなかったかと尋ねると、一時的に売上が落ちた時期はあったものの、すぐに盛り返したという。

「この2年で近隣に飲食店が一気に増えたことで、繁忙期以外の通行量も格段に増えました。別のお店に行きがてらこの店を見つけて検索してくれたり、食べ歩きが好きな方が来てくれたりするようになって。僕は自分の店の料理はどこよりもうまいと思っているし、一度でも食べてもらえば満足させる自信があります。だから周りに飲食店がたくさんある環境は、むしろありがたいんです」

と篠田氏。目黒川沿いの花見シーズン、ライトアップされる冬季など、繁忙期は観光客が押し寄せてがらりと客層が変わるが、現在、来客の7割を占めるのは30~40代を中心としたリピーターだという。

カウンター席は一人客にも好評。テーブル席や座敷席もあり、のんびり食事を楽しむ家族連れも多いという(写真提供:『魚の花』)

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一方で、1人でも多くのファンをつくりたいと毎日必ずインスタグラムを更新する。

「食通の方にお話を聞いたところ、気になるお店を見つけたらまずはインターネットで検索、次にインスタグラム、口コミサイトをチェック、という流れで予約するという声が多かったんですね。いわゆる“映え”を意識しているわけではありませんが、経営者としてトレンドをまったく無視するのも違うかな、と。実際、インスタグラムからの予約も増えています」

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河西みのり

ライター: 河西みのり

フリーランスで活動するライター&インタビュアー。現在はソーシャルメディアや業界紙など多岐に渡り執筆。飲食店取材からレシピ本の編集、お取り寄せカタログのコピーまで“食”にまつわる分野を得意とする。